エネルギー代謝59 エネルギーは体熱を高めることで多く作られる

全身の細胞を働かせるためには、エネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)があって、細胞のエネルギー産生器官のミトコンドリアに取り込まれれば、エネルギーが発生するわけではありません。ミトコンドリアでエネルギーを作り出すためには、生化学反応を効果的に起こすための酵素が必要になります。

体内の酵素が働くためには一定の温度が必要で、その温度を保つことが全身の細胞を正常に働かせて、身体機能を整えることができるのです。身体にある酵素は、人間の平均的な体温の環境で正常に働くわけですが、体温を正常に保つためには多くのエネルギーが必要になります。

一般的な状態では、体内で作り出されたエネルギーのうち半分ほどは体熱の保持に使われています。1日に使われるエネルギーのうち約70%は基礎代謝で、そのうち約70%は体温を高めるために使われているからです(70%×70%=49%)。

 一定の温度が必要なのは酵素だけではありません。生化学反応を起こすためには一定の温度が必要になります。細胞内の生化学反応は分子レベルで起こっていることで、その反応も一定の温度が必要です。

その温度を保つことが細胞レベルから健康を維持するためには必要なわけですが、体温が維持されて生化学反応が正常に起こることによって、ミトコンドリアでのエネルギー代謝が高まり、このエネルギーが体熱を高めていくことになります。体温のキープはエネルギー代謝を高めて、そのエネルギーを使って酵素を多く作ることで、さらにエネルギー代謝を高めていくことになります。

こういった身体の循環を正常に保つためには、エネルギー源とともに、代謝を正常に進めるためのビタミン、ミネラル、そして代謝促進成分が重要になります。それぞれの成分については、徐々に紹介・解説していきます。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)