DNA Answer29 DNA資格認定の対象者

DNA資格認定講習の受講対象者と想定しているのは、発達障害児の保護者ではありません。最終的に情報を支えたい先としては、間違いなく発達障害児の保護者なのですが、保護者にストレートに伝えるのは困難だと考えています。

発達障害児は複数の意味で栄養が重要となります。脳の機能に凹凸があると、まずは凹の部分を埋めるところから始めることになります。最終的には埋めて□になったところで、次には凸の優れた部分を伸ばすことになるわけですが、そこにいく前には多くのエネルギーが必要になり、そのエネルギーを作り出すために必要な栄養素を多く摂ることが求められます。

発達障害では神経伝達物質のセロトニンが不足しているために自律神経の副交感神経の調整が乱れて、消化、吸収、循環、代謝、排泄といった一連の流れに悪影響が出ることになります。セロトニンを多く作り出して、神経伝達がスムーズにいくようにするためには、セロトニンの材料とともに、材料からセロトニンを作り出すためのエネルギーが必要になります。

また、発達障害では極端な偏食のために、食べてほしい食品が食べられずに、摂ってほしい栄養素が不足しています。それを改善するための手法をDNA資格認定講習と追加の情報発信では伝えています。

最も必要な情報であることは充分すぎるほど理解しているのですが、発達障害がある子どもの対応が大忙しで、多くの情報を収集しなければならない保護者に対して、さらに発達栄養の勉強までしてほしいと言うのは心苦しい状況です。

だから、発達障害児の保護者にはDNA資格認定者から情報を受け取り、相談をする立場でいてほしいのです。そして、子どもの手が離れる状態になったときに、保護者として経験したことを、次に続く保護者の方々に伝える立場になってほしいのです。

それとともに、発達障害児の支援をする専門家にも発達栄養を学んでもらい、それぞれの仕事に活かしてほしいことから、保護者と専門家が中心的な受講の対象者と考えているのです。
〔発達栄養指南:小林正人〕