タクティシャン(tactician)は企業などの戦略参謀や軍師であり、目先の戦術を担う方々に戦略を伝える立場です。そのために“戦術家”とも呼ばれています。戦術というと戦略を達成する具体的な手段です。戦略は方向性や実現への行動であって、戦術によって具現化していくものとの感覚です。
戦術や戦略というと、これを表す用語としてはダイエット(Diet)があげられます。ダイエットというと、「やせること」といった意味で捉えられることがあるのですが、元々の意味は「方針、戦略、戦術」です。
ダイエットは国会を表す用語でもあって、英語では「the Diet」となります。国会議事堂前駅の英語表記は「National Diet Bldg」です。国のダイエットのためのビルではありません。国会前の信号の英語表記は「The National Diet」です。
国の方針、戦略、具体的な戦術を定めるのは国会であり、そこからの派生で健康になるための方針がダイエットとなり、その手法の食事会療法や運動療法がダイエットとなりました。医学的に正しい方法を実施するのがダイエットであり、少なくとも健康にマイナスになること、健康を害することをダイエットと表現するのは相応しくないことになります。
タクティシャンはタクティクス(tactics)を実施する人であって、タクティクスは戦略、戦術、戦法を意味しています。この伝からいくとタクティクスはダイエットと同意義で、タクティシャンは栄養士(ダイエティシャン=dietician)と同意義となります。健康になるための戦略や戦術を指導するのが栄養士で、あれを食べるな、これは控えろという役割ではありません。
とはいえ、ダイエットは、今でも「やせること」とか「やせるために食べないこと」「無理をしてもやせること」といった意味と捉える人が多くなっています。
国会で議員として務めを果たすのはダイエティシャンであり、タクティシャンと同じ意味を示しているといえます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕