サンシュユは未病息災のキーポイントになるのか

サンシュユは漢字では山茱萸と書きます、サンシュユは山茱萸の日本語の読み方で、ミズキ目ミズキ科の落葉小高木です。漢方薬に使われているのは、その果実の赤い果肉です。鮮やかな赤い色の実が秋に成ることから秋珊瑚とも呼ばれています。果肉を乾燥させたものは生薬として使われ、有名な漢方薬の八味地黄丸の地黄と並ぶ主要な成分となっています。漢方生薬としては腎機能向上、強壮、強精、降血圧などの作用が認められています。中国、韓国が発祥地で、今は世界に広まっていますが、日本では育たないと言われていたものの、岡山県の和気町で栽培されています。
日本メディカルダイエット支援機構の理事長は、和気町の未病息災プログラムの企画立案で、3年前に和気町を訪ねました。そのときには和気町の物産を活かした地方創生を考えていて、サンシュユが栽培されているとの話を聞きましたが、まさか国内で和気町だけでの栽培という事実を知らずに、見逃していました。特産物は自分たちで探すのではなく、町からの提案を受け入れればよくて、和気鵜飼谷温泉と運動施設、34kmにも及ぶサイクリング・ランニング・ウォーキング専用道を活かした食事、運動、入浴の組み合わせによる未病息災に眼が行っていたことから、最近になるまで思い出せずにいたところがあります。
それもあって、紹介された方が和気サンシュユの会の理事長であることを知っても、初めまして感覚で付き合い始めてしまったという今にして思うと恥ずかしいことをしていました。未病息災は、健康と病気の間の未病状態であっても、元気で暮らすことができる息災を貫くことを指しています。未病は東洋医学の思想ではあるものの、日本の医学界では東洋医学と西洋医学の両方の立場での研究が進められています。というよりも、東洋医学の発想で、西洋医学としての未病治療が行われています。
和気町の未病息災プログラムも同様の発想で企画したのですが、サンシュユの存在を知っていれば、違った提案をしていたはずです。
というのは、東洋医学的な発想だけでなく、サンシュユは東洋医学の生薬だけでなく、西洋医学の医療機関でも西洋医学の医薬品とともに使われている漢方薬となっていて、東洋医学と西洋医学の両方でのアプローチができる素材であるからです。