お酒を飲んだときには、おなか一杯に食べているのに、シメのご飯も食べているのにラーメンや甘いものが食べたくなることがあります。食べたい気持ちになるだけでなく、胃が脹れているはずなのにラーメンを完食してしまう人もいます。
普段は肝臓からブドウ糖が放出されて血糖値が大きく下がらないようにしていますが、アルコールは肝臓の働きを低下させ、飲酒後にブドウ糖が充分に放出されずに血糖値が急に大きく下がるようになります。空腹は脳の中枢が血液中のブドウ糖の量を察知して、血糖値が低くなると偽の空腹感を感じさせて、食事をさせるようにしています。
胃の中に食べ物が多く入って、胃壁が圧迫されると満腹を感じ、圧迫がなくなると空腹を感じるようになります。それだけでなく血液中のブドウ糖が多くなって血糖値が上昇すると脳が満腹を感じ、血糖値が下がると空腹を感じます。これが組み合わされて満腹、空腹を感じるのが普通の仕組みですが、胃の状態に関係なく、血糖値の変化だけで空腹を感じることを指しています。
ラーメンの麺は糖質が多く、スープには油も多くなっています。糖質を燃焼させるためにはビタミンB₁が必要で、ラーメンの具ではチャーシュー(叉焼)の材料の豚肉に多く含まれています。脂肪を燃焼させるために必要なビタミンB₂は肉類では内臓肉に多く含まれ、ロース肉やヒレ肉には多くはありません。豚肉は糖質を燃焼させるビタミンB₁が多く含まれるといっても、ラーメンのチャーシューには焼き豚ではなく煮豚を使っている店もあり、ビタミンB₁は煮ると溶け出るので、少ないものもあります。また、豚肉には脂肪が多いので、チャーシューの枚数が多いと太る原因にもなりかねません。
豚肉の代わりになるのは卵黄で、ビタミンB₂が多く含まれるゆで卵入りを注文するようにします。卵黄にはビタミンB₁も多く含まれているので、チャーシューと茹で卵のトッピングにして、もちろん麺の量は少ないものにします。飲酒のあとのスープはおいしく感じるものの、量は控えめにするか、残すようにしたいものです。