同じ時間を使うなら効果的に歩いてほしい

ウォーキングは健康によいというイメージが先行しすぎるのか、長く歩けばよい、歩く時間を長くすればよいと考える人も少なくありません。歩けなくなった人よりも自由に歩ける人のほうが健康的であることはもちろん認めます。歩けないわけではないものの、自由に歩き回れない状態になったら、健康寿命を過ぎたとされることからも、歩くことは健康そのものの指標となっていることも当然だと考えています。だから、自由に歩いていることに文句をつけられたくないという人もいます。
日本メディカルダイエット支援機構がすすめている歩幅を広げて、元気に進む歩き方は、もともとの身体の仕組み、筋肉の構造に合っていることなので、歩くことによって健康維持につながり、その効果を高めるように歩き方とともに休養の方法も、栄養面でもアドバイスをしています。できるだけ元気に歩いてほしいところですが、普段から歩いているのだから、元気に歩くことを目指しているウォーキングイベントには参加したくないという人もいます。元気に歩けないと遅れてしまい、置いていかれることにもなるので、健康ではないと見られるのが嫌だという考えがあるようです。
無理に早歩きをすることはないのですが、早歩きをするように心がけていないと、だんだんと早歩きができなくなり、足の運びがスムーズにいかなくなり、正しい姿勢で歩くことができなくなっていきます。正しい歩く方というのは、身体を支える骨格筋を上手に使って歩くことで、この当たり前の歩き方をしないことには、これまで紹介してきたようなウォーキングによる健康効果を得ることができなくなります。
私たちがウォーキングの健康効果、つまり血圧や血糖値などを安定させる歩き方を紹介すると、「それほど効果がなかった」とか「まったく効果がなかった」という人が出てきます。どんな歩き方をしているのかを聞いてみると、私たちがすすめる方法ではなくて、歩くことにかける時間は同じであってもダラダラと歩いている人が多くなっています。効果を得るには、それに相応しい歩き方をしてほしいと伝えて、効果的な方法を示しながら一緒に歩くようにしています。