ノルディックウォーキングとポールウォーキングの違いについては、よくメディアから聞かれます。
ノルディックウォーキングは2本のポールを使って歩く北欧発祥のスポーツ的な運動で、クロスカントリースキーの夏場のトレーニングとして始まっただけに、ポールをグイグイと後ろに引く感じで勢いよく前進する歩き方をします。それに対してポールウォーキングと呼ばれるものは日本で誕生したウォーキングの延長で始まったもので、ポールは体の横か少し前に突いてポールを補助具のように使って歩きます。
“本家”のノルディックウォーキングを実践している方々の中には、「ポールウォーキングはテニスに対するソフトテニス(軟式庭球)のようなもので、“似て非なるもの”」ということを話す人もいます。
ノルディックウォーキングを普及する日本ノルディックウォーキング協会、日本ノルディックフィットネス協会、日本ノルディックウォーキング振興会は、ポールの先が45度の角度になったものを使い、勢いよく歩くための形になっています。
これに対して日本ポールウォーキング協会はポールの先が丸いものを使い、安定して歩くための形になっています。このポールを使った団体が、すべてポールウォーキングと名乗っていればよいのですが、ポールウォーキングを初めて取り入れた団体が全日本ノルディック・ウォーク連盟というので、勘違いする人もいるようです。
ノルディックウォーキングは、ポールを使って自然と親しみながら歩き、健康の維持・増進を図るのが本来の目的で、どちらの種類のポールを使っていても、自分の状態や体力に応じた歩き方ができれば、それはノルディックウォーキングだと考えています。継続が重要であり、そのためには自分の歩き方に合ったポールを選ぶべきで、ポールの種類でノルディックウォーキングかポールウォーキングかを分けて、ポールに合った歩き方をするのが正しいというようなことを言うべきではないと認識しています。