カルシウムが足りない
日本人の食事の中で、最も不足している栄養素はカルシウムです。
1日に、どれくらいの栄養素を摂ればよいのかについては、「日本人の食事摂取基準」に掲載されています。それによると、カルシウムの1日摂取基準は男性が30代、40代で650mg、50代、60代で700mg、女性30~60代で650mgとされています。
それに対して、どれくらいのカルシウムを摂っているのかについては、「国民健康・栄養調査」の結果で明らかにされています。最新の調査結果(平成26年統計調査)によると、男性は20代が472mg、30代が464mg、40代が436mg、50代が499mg、60代が544㎎となっており、40代で最も低くなっています。
女性は男性よりも食事量が少ないことから低めだとされていますが、20代が409mg、30代が407mg、40代が423mg、50代が485mg、60代が526㎎と、20代、30代で摂取量が大きく低下しています。
男女別の統計は平成11年度統計から発表されるようになりました。それ以前は男女の平均値でした。その平成11年度統計が発表されたときには男女ともにカルシウムの1日摂取基準は30歳以上では男女ともに600mgでしたが、40代の女性の摂取量は540mgで、「10%も不足している」と驚きをもって発表されたものでした。ところが、その後は統計が発表されるたびに減っていって、平成26年度統計の充足率は20代が62.92%、30代が62.61%、40代が65.08%と非常に低い状態になっています。