093 血糖値を下げるウォーキング

歩くスピードを変えるだけで脂肪燃焼の効率を高めるインターバルウォーキングは、対象者によって歩き方を変えています。例えば、血糖値が高い人の場合には、30〜60秒の速歩きは同じなのですが、その後の普通歩行は10分以内にしています。休みを入れてから、また速歩きと10分以内の普通歩行をします。どうして続けて歩かないのかというと、血糖値を上昇させる要因の血液中のブドウ糖は有酸素運動を始めてから10〜15分ほどは多く消費されるからです。
平常時には身体を動かすためのエネルギー源としてブドウ糖は60%ほど、脂肪酸は40%ほどの割合で使われているのですが、運動を始めたときには早くエネルギーを作らなければならないので、燃焼しやすいブドウ糖が80%ほど、脂肪酸は20%ほどの割合で使われるように変化します。
ところが、10〜15分が経過すると筋肉が温まってきて、脂肪分解酵素のリパーゼの働きが盛んになって、脂肪酸の燃焼が盛んになっていきます。そのときの割合はブドウ糖が35%、脂肪酸が65%ほどとなります。
血液中のブドウ糖は10分ほどのウォーキングで多く使われるので、この時間を有効に使うようにします。血糖値が高くなりすぎて糖尿病や、その予備群になると血管の老化が進んできているので、激しい運動や、ゆるやかな運動であっても長く続けると血管の負担が高くなるので、それを考慮して10分までのウォーキングを1日に何度か行うことをすすめています。