158 青竹踏みと屈伸運動のむくみ解消の違い

足のむくみは、細胞の中に水分が多くなった状態が続くことで起こります。栄養成分と酸素を全身の細胞に届ける赤血球は太い血管から徐々に細い血管へと進み、毛細血管の端まで進むと、そこで赤血球によって運ばれてきた成分は水分に溶け出して、水分とともに細胞へと運ばれていきます。そして、細胞から排出された老廃物と二酸化炭素は水分に溶け込み、水分が引き戻されることで血液へと移されていくことになります。
ところが、血液を足から心臓に向かって引き上げていく血管の収縮の力が弱いと、水分が血管に引き戻されにくくなり、細胞の外側の水分が多くなります。これが、むくみの正体です。下半身の血液は重力の関係で、心臓の圧力だけでは上へと送られて行きにくくなっていますが、それを改善するのがふくらはぎの血管の収縮の力です。
心臓の圧力を補うということで、ふくらはぎの血管は第二の心臓と呼ばれています。第二の心臓というのは、ふくらはぎの筋肉と、ふくらはぎの中の血管を指しています。揉んだり、運動をすると、ふくらはぎの筋肉を収縮させることで、その中の血管が収縮して、血液を勢いよく送り出すことで心臓と同じ働きをしているということで、言われるようになりました。
むくみがあると足裏を刺激したほうがよいというので青竹踏みがすすめられていますが、むくみの改善にはふくらはぎの血管を収縮させるのが一番です。ふくらはぎ揉みも人気があるようですが、それよりも効果があるのは膝を大きく曲げ伸ばしする屈伸運動で、ふくらはぎだけでなく、太ももの筋肉も収縮するので血液を勢いよく押し上げる効果があります。