「ダイエット(diet)はやせることではない」というのは、日本メディカルダイエット支援機構が講習で主張していることです。これについては何度も触れてきているので、ここでは意味合いを省略させてもらいますが、「メタボは太っていることではない」「内臓脂肪を減らせばよいということでもない」という主張も合わせて行っています。
メタボの正式名称はメタボリックシンドロームで、内臓脂肪が多く蓄積されていて、血圧、血糖値、中性脂肪値、LDLコレステロール値のいずれかが正常値を超えていると診断されます。そのことから日本語では「内臓脂肪症候群」と一般に呼ばれているのですが、もともとの意味からすると「代謝異常症候群」が正しいことになります。
メタボリックシンドローム(metabolic syndrome)のmetabolicは「代謝の」という意味で、そのまま訳すと代謝症候群となりそうです。しかし、代謝の異常によって起こることから異常(abnormal)なしでも代謝異常症候群としています。
代謝はmetabolismとなります。日本メディカルダイエット支援機構が研究して、講習も実施しているエネルギー代謝はenergy metabolismです。
代謝科学の始まりは、エネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)を材料にしてエネルギーを作り出す異化ですが、それとは逆にエネルギーから物質(エネルギー源や身体を構成する物質、ホルモン、神経伝達物質など)を作り出すのは同化といいます。
エネルギー代謝を高めれば異化が進んで、エネルギーが作り出された分だけ内臓脂肪が減っていくわけですが、それで終わってしまったら普通のダイエットです。作り出されたエネルギーを使って、同化によって身体を構成する成分などを作り出し、細胞内の生化学反応を進めていきます。
太っていればメタボリックシンドロームということではなくて、中には検査をしても特に異常がない人もいます。そんな人に対しては「病気を防ぐためにやせよう」というのではなくて、たくさん溜め込んでいるエネルギー源(脂肪酸)を効果的に使って、健康になる方法として体脂肪をエネルギー化させて、健康的に活動することをすすめているのです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)