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負の歴史44 糖尿病の患者と予備群の数

糖尿病が国民病と呼ばれるようになったのは1970年代のことですが、その当時の患者数は約100万人と推計されていました。新たな調査結果が発表されるたびに増加傾向となり、平成28年(2016年)調査の「国民健康・栄養調査」(厚生労働省)では、糖尿病患者は約1000万人と発表されました。 国民健康・栄養調査では、糖尿病患者は「糖尿病が強く疑われる者」とされていて、一般に“糖尿病予備群”と呼ばれる人


食事摂取基準353 銅8

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から微量ミネラルの銅の「生活習慣病等の発症予防」を紹介します。 〔生活習慣病等の発症予防〕 銅の摂取と糖尿病発症リスクの関連を検討した疫学研究の結果は一致していません。 また、銅の摂取量と高血圧の発症の関連を検討した研究では、1日当たり1.57mg未満の銅摂取では、食事性銅摂取量の増加


食事摂取基準352 銅7

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から微量ミネラルの銅の過剰摂取の回避の「摂取状況」と「耐容上限量の策定方法」を紹介します。 〔摂取状況〕 平成30年・令和元年国民健康・栄養調査における日本人成人(18歳以上)の銅摂取量(平均値±標準偏差)は、1.24±0.44mg/日(男性)、1.07±0.39mg/日(女性)です。


糖尿病の倫理30 血管の老化を進めるブドウ糖

高血糖状態が5~10年も続くと、細小血管が高濃度のブドウ糖にさらされ、血管細胞内にブドウ糖が多く入り込み、新陳代謝が弱まっていきます。 このことが糖尿病によって血管の老化が進んで、細小血管(細動脈、細静脈)が傷んでいく大きな要因となっています。 血液中のブドウ糖は、全身の細胞の栄養源であり、それは血管の細胞にとっても同じことです。血液中のブドウ糖が正常範囲であれば、急に血管細胞に多くの


糖尿病の倫理29 ブドウ糖の赤血球への影響

毛細血管を通過する赤血球の直径は約8μmで、これよりも細い毛細血管を通過することができるのは、赤血球には弾力性があって、つぶれるようにして通るからだ、と前回説明しました。 これは一つひとつの赤血球が単独で通過する場合のことで、2つの赤血球、3つの赤血球がくっついて固まりになったものは通過できなくなります。 また、通過できたとしても時間がかかるようになって、酸素を全身の細胞に運ぶという、


糖尿病の倫理28 血管の太さの理解

糖尿病になると合併症が起こりやすく、それが治療を困難にさせていることは前回も触れました。その原因として血流が低下して血管の新陳代謝が遅くなることをあげましたが、それは複数の要因によって起こっています。 糖尿病になると血液中のブドウ糖が多くなるものの、それだけで血流が低下するわけではありません。一口に血管といっても、太さには大きな違いがあって、最も太い大動脈は500円硬貨と同じくらいのサイズで


糖尿病の倫理27 合併症の根底

「糖尿病で死ぬことはない」とは、検査を受けて高血糖を指摘された人が、よく口にする言葉です。こういった感覚が、糖尿病の受診を遅らせる原因となっています。 糖尿病になったからといって、それだけで亡くなることはないものの、年間の死亡原因を見ると、糖尿病は以前には第10位前後となっていました。 今では順位は下回っているものの、それでも年間に約1万6000人が亡くなり、数としては増えています。


糖尿病の倫理26 糖尿病のタイプ

糖尿病は、1型糖尿病と2型糖尿病に大きく分けられます。 1型糖尿病は、膵臓でインスリンを合成するランゲルハンス島のβ細胞が破壊されて、インスリンの分泌が大きく減るタイプで、インスリンを外から与える治療(注射)が不可欠となっています。 破壊の原因としては、遺伝のほかにウイルス感染や、本来は自分の体を守るための免疫細胞のリンパ球が誤って膵臓を攻撃する自己免疫が考えられています。 1型


糖尿病の倫理25 糖尿病の判定基準

糖尿病の血糖値による判定基準は、日本糖尿病学会によって定められています。 それによると、以下の、いずれかを満たしているものが糖尿病と判定されます。 「空腹時血糖値:126mg/dL以上、食後2時間血糖値:200mg/dL以上」 正常値と糖尿病域の間が境界域で、空腹時が110~126mg/dL未満、食後2時間血糖値が140~200mg/dL未満となっています。 血糖値は血液中のブ


糖尿病の倫理24 食事療法の急変

糖尿病は膵臓から分泌されるインスリンが減ることによって血糖値が上昇することから始まります。インスリンが多く必要な食生活を続けていると、膵臓が疲弊してインスリンが分泌されにくくなります。 インスリンは肝臓で脂肪を合成したり、脂肪細胞の中に脂肪を蓄積するためにも使われます。脂肪が多く食事、摂取量が多いと体内で脂肪に合成される糖質、たんぱく質の摂りすぎでもインスリンが多くなり、膵臓の働きを低下させ