ウコン情報4

◎抗酸化作用でがん発生を抑制
 体内の細胞を傷つけ、老化や生活習慣病などの要因とされている活性酸素を消去する抗酸化物質として植物の色素があげられていますが、クルクミンも有力な抗酸化色素の一つです。活性酸素が体内で大量に発生すると、細胞の電子が奪われることで細胞が傷つけられ、そこに発がん物質が入り込みやすくなり、細胞分裂にも異常が起こりやすくなります。
 膵臓で細胞破壊が起これば糖尿病に、腎臓で起これば腎臓病に、血管で起これば心臓病や脳血管疾患に、目で起これば白内障などの眼病になりやすくなります。膵臓はとくに活性酸素に弱く、また糖尿病になると体内で活性酸素が大量に発生することが知られています。活性酸素を消去することで、これらの疾患を防ぐことができる、というわけです。
 活性酸素とがんの関わりについて、放射線医学研究所は、乳がんを発生させたラットにウコンを混ぜたエサを与える実験を行っていますが、この結果、がんの発生率が30%から14%に抑制されたとして、がん関係の学会で結果を発表しています。この実験に使われたのはクルクミンの含有量が多い秋ウコンでした。
 活性酸素は血液中のコレステロールを酸化させるために、動脈硬化を進めていくことが知られています。酸化したコレステロールを免疫細胞のマクロファージは異物と認識して、内部に取り入れて処理していきます。限界まで取り入れたマクロファージは活動を止めて、血管壁の内部に入って行きます。これが血管を硬く、もろくしていく動脈硬化の要因となっています。
 動脈硬化の予防には活性酸素を消去するとともに、余分なコレステロールを減らすことが重要になるだけに、両方の作用があるウコンには動脈硬化の予防と、動脈硬化によって引き起こされる心臓病、脳血管疾患などの予防効果も期待されています。多くの実験で好結果を得ているのもクルクミンの含有量が多い商品で、クルクミンがどれくらい含まれているかが肝臓への作用を求める人には、商品選びの大きなポイントとなってきます。