エネルギー代謝111 よい水を補充して代謝水を増やす

人間の身体の中で最も多い成分は、タンパク質だとされています。タンパク質は約30%で、筋肉量が多い人は35%ほどになります。脂肪の割合は一般には30%とされていますが、これも21〜35%と個人差が大きくなっています。

これは水分を除いた部分での割合であって、通常は成人男性で60%、成人女性で50%とされています。この水分量を除くとタンパク質も脂肪も18%程度となります。

体内の水分量は、体重が60kgの男性では36kgとなります。

水の重量は1000mlが1kgと一般に計算されています。2ℓ(2000ml)の大型のペットボトルで18本分の水分が体内にある計算となります。

水分は食べ物と飲み物から摂取していますが、それ以外に全身の細胞の中でエネルギー代謝のときに発生する代謝水があります。その発生量は1日あたり300mlとされています。

全身の水分量に比べたら少ない感じがするかもしれませんが、体内の水の出入りからすると飲料水から1000ml、食事に含まれる水分から1000ml、代謝水が300mlで合計2300mlです。

これに対して出ていく水分は、尿から1200ml、便から100ml、汗や呼気の蒸発から1000mlで合計2300mlになり、水分の出入りはバランスが取れていることになります。

2300mlに占める代謝水の割合は13%ほどですが、代謝水は全身の細胞で作り出されるエネルギー量が多くなるほど増えていきます。代謝水は純粋な水で、飲食で摂る水に比べると安全であり、全身の細胞で効果的に使われる水となっています。

エネルギー代謝を盛んにするためには、全身の細胞の水分量が一定になっていることが重要で、細胞は水分量が多くても少なくても働きが低下します。エネルギー代謝を盛んにして、代謝水を多く作るためには水分摂取が必要で、できるだけよい水を多く飲むことが代謝水を増やして、より健康になっていくことができるということです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)