サプリ概論64 腸内環境に作用する素材3

腸壁を刺激して腸の蠕動活動を盛んにする成分で便通を改善することができます。摂取タイミングとしては、食事の後に摂ることで、食品とともに腸管を刺激します。
腸管刺激作用のある素材はカルシウムとマグネシウムがあげられます。
カルシウムは骨や歯に必須のミネラルで、体重の約2%を占め、そのうち約99%が骨や歯にあり、約1%が血液や筋肉中にカルシウムイオンとして溶け込んでいます。血液凝固、筋肉収縮、神経系の調整のほか細胞内外のカルシウム濃度の調整によって細胞の機能の調整、ナトリウム排泄による血圧調整をする作用があるほか、腸壁を刺激して蠕動運動を盛んにし、便通を促進する作用があります。カルシウムの吸収率は約30%ですが、吸収されなかったものが腸壁を刺激する役割をしています。
マグネシウムは多量元素のミネラルで、体内では60~65%は骨に含まれ、残りは肝臓、筋肉、血液などのタンパク質と結合して存在しています。300種類以上の酵素に作用する補酵素であり、筋肉の収縮、神経の興奮抑制、血管拡張による血圧降下などの作用があります。にがりの主成分であり、腸壁を刺激して便通が促進されますが、過剰に摂ると下痢になる危険性もあります。