セカンドステージ5 健康経営から健活企業への取り組み

企業で働く従業員の健康づくりは、以前は個人が実施するものと考えられていましたが、今では健康経営の考え方が導入されて、健康づくりは企業の取り組みへと変化してきました。

この考え方は健康経営と呼ばれています。健康経営は、企業が従業員の健康管理を経営課題としてとらえて積極的に改善に取り組むことを指していて、健康を経営の視点でとらえて従業員の健康を増進することによって、生産性の向上や組織の活性化が期待されます。

健康経営は、日本再興戦略、未来投資戦略に位置づけられた「国民の健康寿命延伸」に関する取り組みの一つです。経済産業省は、健康経営にかかわる顕彰制度として健康経営銘柄の選定を行い、平成28年度には「健康経営優良法人認定制度」を創設しました。

優良な健康経営に取り組む法人を見える化することによって、従業員や求職者、関係企業、金融機関などから「従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる企業」として社会的に評価を受けることができる全国的な環境の整備が進められています。

健康経営優良法人の活動をさらに推進した形で、全国健康保険協会(協会けんぽ)の岡山支部は健活企業を独自の取り組みとして推進しています。健活企業は、健活企業宣言を行い、従業員やその家族が長く健康に過ごすことができるように、従業員への健康づくり活動を積極的に行う企業を増やすことを目指した健康経営推進の事業です。

協会けんぽ岡山支部は、岡山県や経済団体などと連携して健活企業をサポートする「晴れの国から『健活企業』応援プロジェクト」を立ち上げ、企業・団体の取り組みを支援しています。

企業・団体で働く人の定年が2025年4月から変わり、65歳までの継続雇用が義務化され、定年を超えても働きたいと希望する従業員全員を70歳まで雇用する必要が生じることについては前回(セカンドステージ4)で紹介しました。

高年齢者雇用安定法に基づく高齢者就業確保措置で、65歳まで雇用確保(義務)に加えて、65歳から70歳までの就業機会を確保するため、企業内での雇用のほかに、70歳まで継続的に事業に従事できる制度が導入されます。それは、事業主が自ら実施する社会貢献事業、事業主が委託、出資(資金提供)等する団体が行う社会貢献事業です。

その活動推進と社会貢献事業の受け皿の活動としてセカンドステージ連盟を企図しました。
〔セカンドステージ連盟 小林正人〕