ポストコロナ「昨日の友が今日の敵」2

活動拠点を東京から岡山に移してからも、全国規模で活動するNPO法人(特定非営利活動法人)の代表をしていることで、東京での人脈を活かした活動の誘いは続きました。しかし、本格的に共同して一つの目的に向かっていく“友”ということではなくて、私たちが構築してきた人脈やコンテンツを利用しようというのがほとんどでした。それでも公的(ソーシャル)な活動をしている人であったら、結果が世の中の役に立つことになるので、動いた割にはリターンが少なくても問題なしと考えてきました。
ところが、“友”と見せかけていて、実は“敵”にも変わりかねない人もいて、味方として役に立たないと判断すると、手のひら返しで敵のような扱いをする人もいます。相手が敵だと思い込んでいるだけならスルーすることもできるのですが、敵として攻撃をしてくるようになると、これは見逃すことはできません。そういう人に限って、私どもの人脈やコンテンツを自分のものにしようとしがちで、そんな「昨日の友が今日の敵」となるのは新型コロナウイルス感染症が拡大する中で増えてきて、いつまで感染の影響が続くのかわからない状況の中では、急に増えて、しかも強力な敵にもなってきています。
そんな苦い経験もあって、軸足を完全に岡山に置いて、しかも地元での活動を中心にしようと、歩いて行けるようなところを軸足にすることと決めました。決めた途端に、歩いて40分のところにある大学との付き合いが始まり、それよりも近いところに住む政治家との付き合いが始まり、その延長で病院と福祉施設との付き合いもあるということで、これまで全国規模で進めてきたことが、実は地元で活かせる、むしろ地元でこそ活きてくるということがわかりました。
この付き合いができるようになったのは、過去の経験と人脈もあったものの、地域で信頼を得るということで最も大きな力となったのは、歩いて15分のところにある発達障害児支援施設で、この施設を運営するNPO法人は設立時から付き合ってきて、今は監事を務めているということが大きく、どの新規人脈とも関わりが持てる関係であったことが幸運でした。