ポストコロナ「端より談合」3

企画提案のプロポーザルを実施するときには、私どものような役割をする団体が必要で、東京の活動を主としていたときには、霞が関の関係先から一般の公表の前にプロポーザルの内容を聞かされて、準備をすることを示されていました。これは私どもに仕事を取らせようという談合システムではなくて、完全な“当て馬”でした。
当て馬というのは業界によって意味するところが違っていて、契約先が決まっているのに競争をして獲得したようにするために相見積もりを出すこと、駅伝で相手のチームの選手に合わせて仮の選手をリストに載せること、負けるのを承知で団体戦の最も強い大将に弱い相手をぶつけることなど、さまざまな当て馬がいます。
私どもが当て馬にされたのは、まったく新たな企画提案のプロポーザルで、新たなプロポーザルで意図したようなレベルの企画が出てこなかった場合には、プロポーザルを実施した部署の評価にも関わることなので、それなりの企画提案を出させるために当て馬の役が回ってきます。当て馬のつもりだったのに審査で最優秀ということで決定されることがあります。決定されても、こちらは企画をするだけで実施能力ということでは劣っているのは自分たちでも承知しています。
ということで、決定されたときには、担当部署から“助け馬”が出されます。その助け馬は、他のところとの連合です。次点になった団体や企業と一緒になって、私どもは企画を提案して、企画料や指導料を得て、実務は次点が実施するという形です。企画だけでなく、広報の仕事が回ってくることもあり、そういったメリットがあるので、当て馬を受けてきました。
自分が主になって企画立案、実施を担ってきて、成果が出たところで横取りされる「端より談合」のために、ひどい目に遭ったことことと、コロナ後を踏まえての私どもの考えの提示については、次回に続きます。