健康ウォーキング6 歩行習慣を身につけるための健康ウォーキング

すでに歩いて健康になっている人に歩く機会を提供するのではなく、あまり運動習慣がなくて、歩く機会が少ない人に歩く機会を提供するのが、国民的な健康度を高めるためには重要なことです。歩くことによる医療費の削減効果が研究され、どれだけ歩いたら、どれだけ医療費が削減されるのか、つまり医療を受けないで済むようになるのかということも明らかにされています。
それなのに医療費が下がるどころか、増え続けているという実情を見れば、いかに日常的に歩いていないか、歩いていたとしても健康度を高めるような歩き方をしている人が少ないかということがわかってきます。
今はコロナ禍で、大規模のウオーキングのイベントは中止が相次ぎ、自治体(市区町村)単位でのウオーキングのイベントも規模の縮小、回数の減少という結果になっています。これは日本のウォーキングを主導する団体の下に都道府県の団体があり、その下に市区町村の団体があって、その団体によって行われてきた地域でのウォーキングの機会も減っています。そんな状態なので、地域の団体が都道府県の団体から抜けるようなこともあり、自分が住んでいる地域で歩いて健康になろうとしても、その機会がないということも起こっています。
そんな状況だけに、自分の健康、地域の健康づくりによる健康寿命の延伸を考えるなら、これまでの組織化された体制での実施に頼るのではなて、地域で始める健康のためのウォーキングを始めることが重要だと考えます。そのためには、健康づくりの歩き方だけでなく、歩くことによる健康づくりのエビデンス(科学的裏付け)をもって活動できる指導者を育成することが急がれるとの考えで、健康ウォーキング活動の協力者を求めているところです。
だから、これまで歩くイベントをしてこなかったコミュニティーの方々に、参加者の健康度を高めていくことを目指して、健康ウォーキング活動への参加を積極的に呼びかけています。