学習障害116 イチゴを使ったケーキの見分け方

イチゴは果物の中では桃と並んで傷みやすいものの代表とされています。輸入イチゴには防カビ剤としてポストハーベスト(収穫後農薬)が使われて、長く傷まないようにさせることができます。輸入イチゴには収穫後だけでなく、栽培中にも殺菌剤としてキャプタン、殺菌剤としてマラチオンが使われています。イチゴは国産品種が多く開発されて、輸入イチゴを目にすることは少なくなりました。
わざわざ輸入イチゴを見つけてきて、これを国産イチゴと傷み方を比べるテストをしたことがあります。方法は簡単で、夏場に常温の室内に置いておくだけで、国産イチゴは3日ほどでカビが生えてきたのに対して、輸入イチゴのほうは1か月も放置しておいてもあまり変化はありませんでした。この差がポストハーベストの威力です。
ポストハーベストが残留していても、オレンジやグレープフルーツなら皮を剥き、さらに残留の可能性がある身の外側も削ることで危険度を減らすことができます。しかし、イチゴやアメリカンチェリーは皮が薄く、身を削ったら食べるところがなくなってしまいます。
輸入イチゴの多くは、生食用としては出回っていなくて、ケーキやスイーツの材料に使われています。これらの場合には輸入イチゴであるかどうかは見た目ではわかりません。そこで生の状態で使われたケーキを暑いときに常温の室内に放置しておけば、輸入イチゴが使われた場合にはケーキのほうはカビが生え、腐ってきても、イチゴだけは元のままという状態なので、簡単に見抜くことができます。
イチゴの旬は春ですが、今では品種改良と栽培法、産地によって1年を通じて栽培されています。アメリカの場合はイチゴの旬は5〜12月で、最も輸入量が増えるのは11〜12月です。これはクリスマスケーキに使うためです。この季節のものだけではなくて、夏のうちにケーキに使って、これを冷凍してクリスマス前に解凍して使われることもあります。
旬の季節の国産イチゴを使っていることが確認できるケーキでないと安心して食べられないという現状があります。