忘れたことを忘れるようになる前に

高齢者の年齢になって、眠りの質が変わってきたせいで、夢を見ている時間が長くなり、その内容を覚えたまま目覚めることも多くなりました。“夢を見ている”といっても希望や願望の夢のことではなくて、睡眠中に眠りが浅くなっているレム睡眠の時間に見る夢のことです。夢の内容を回想してみると、今進めていることに、なんとなく関連があることで、寝ていても、仕事が頭から離れない証拠かと思ってもいます。
夢の内容を覚えているようになると、「目覚めているときに忘れることが多くなる」という恐ろしさを感じることを話してくれた生理学の研究者がいましたが、これから年齢を重ねると、だんだんと目覚めている時間に忘れることが多くなり、だんだんと忘れたことを忘れるようになるのではないかという不安も過ぎります。
忘れたことを覚えているうちはよいものの、忘れたことを忘れるようになると、これは認知症の症状で、そうならないようにする方法を高齢者向けの健康教室で紹介してきました。そんなことを話しながら、これから話そうと思っていた3つのうち2つしか思い出せなくなることもあって、「これは今のうちに形にしておかないといけない」という思いから、情報発信のホームページなのに、自分のことを書かなければと思うようになりました。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)