抗酸化成分の種類と働き8

りんごポリフェノール
りんごの皮に多く含まれるポリフェノールで、強い抗酸化作用があります。熟す前の未熟果の皮に特に多く、これがサプリメントの素材となっています。りんごポリフェノールはカテキンが複数つながったプロシアニジンが主成分で、多く結合することによって抗酸化作用が高まっています。赤ワインのポリフェノールが知られるようになり、他の植物のポリフェノール研究の中で発見されました。血流促進、口臭予防、美白効果、アレルギー抑制などの効果も認められています。
ルチン
蕎麦やイチジク、青汁のケールに特に多く含まれるポリフェノールで、ビタミンPとも呼ばれています。抗酸化作用や血管強化作用、血圧や血糖値の降下作用があり、ビタミンCの吸収を高める作用もあります。ビタミンCとともに摂ることによって、毛細血管の修復や強化、コラーゲンの合成促進が認められています。
ルテイン
ブロッコリーやケール、マリーゴールドなどに豊富に含まれる眼に多く存在している抗酸化作用のある黄色の色素のカロテノイドで、眼の網膜の黄斑部や水晶体のほか、乳房、子宮頸管部に蓄積されています。体内には約20種類のカロテノイドが存在していて、黄斑部にはルテインと、ルテインから合成されるゼアキサンチンだけが存在しています。カロテノイドが黄斑部と水晶体に蓄積され、活性酸素による酸化から眼を守っています。紫外線を直接受ける網膜と水晶体は活性酸素が発生しやすく、活性酸素が多く発生することで加齢性黄斑変性症や白内障のリスクが高まっていきます。ルテインは、日光による眼のダメージを防ぎ、黄斑変性症や白内障のリスク低減などの作用があります。食品では、ホウレン草やブロッコリー、ケール、スイートコーンなどの緑黄色野菜や卵黄、果物の桃、オレンジなどに含まれているものの、これらの食品の含有量は少なく、ハーブとして知られるメキシコ原産のマリーゴールドの花弁に最も多く含まれています。