抗酸化酵素を補うSOD様酵素

活性酸素を消去するために体内に備わっているSOD(スーパーオキシドディスムターゼ)の働きを活性化させることができますが、それができたとしても、加齢によって減ったSODを増やすことはできません。そこで抗酸化作用を発揮させるためには、SOD様酵素が豊富に含まれた食品を摂る必要があります。SODは体内にある酵素ですが、その酵素と同じ働きをする植物や動物に含まれている酵素はSOD様酵素と呼ばれています。
SOD様酵素は植物などが内部で発生する活性酸素を消去するために作られているもので、SODとまったく同じではないものの、活性酸素を消し去る作用があります。そのために、この酵素が含まれた食品を摂っていれば、活性酸素を消去する能力が高まっていくことになるというわけです。
植物の多くは日光を浴びて光合成を行ってたんぱく質とエネルギーを作り出して成長しています。しかし、日光とともに浴びる紫外線によって内部で活性酸素が発生することを妨げることはできません。これでは細胞を傷つけることになり、成長することができなくなるため、活性酸素に対抗するSOD様酵素を豊富に蓄えています。
そのSOD様酵素が豊富に含まれている食品としてはキノコ類、野草類、豆類などがあげられます。中でも強い抗酸化作用が認められ、免疫力を高めることが知られている霊芝、漢方薬の雄である高麗人参、田七人参などには豊富に含まれています。
これらの食品は強い日光を浴びることによって成長していきますが、強い紫外線を浴びることによって内部に活性酸素が発生すると、そのために細胞を傷つけて自らを滅ぼすことにもなりかねません。そのために抗酸化成分を消去する作用がある抗酸化色素を内部に蓄積させることがありますが、キノコ類には抗酸化色素が蓄積されにくくなっています。そのため、抗酸化色素とは違う、SOD様酵素を多く蓄積させているということです。