次世代のための“カロリーメイト”

好き嫌いや偏食のために食べられない食品や料理があるという子どもは思った以上に多く、特に発達障害児は感覚過敏から食べることに苦労をしています。その中でも、なんとか栄養バランスを取れるようにしようと保護者も苦労をされています。どうしても食べられない食品があるために、不足している栄養素を補うために栄養機能食品(ビタミン13種類、ミネラル6種類、脂肪酸1種類)の活用を考える人もいます。
しかし、栄養機能食品などのサプリメントにも拒否反応を示す子どもも少なくありません。サプリメントは味やにおいがあるわけではなくて、ただ飲み込むだけなので、五感(視覚、味覚、嗅覚、聴覚、触覚)の感覚過敏があっても通常は問題がないと考えられています。ところが、子どもの中には錠剤やカプセルの形をしたものは医薬品を想像させることから飲めないということもあって、これは栄養学の範疇ではないので、対応を考えてよいのか、迷ってしまうところです。
極端な偏食があっても、お菓子が食べられないということは少ないので、栄養補助食品(バランス栄養食)をすすめる場合があります。栄養素がバランスよく含まれたことを謳い文句にしているものが数ある中で、特にすすめているのは大塚製薬のカロリーメイトです。
カロリーメイトのもとになったハイネックス-Rは、食事を摂れない人のために開発された医療向けの濃厚流動食で、その内容を一般向けにアレンジしたのがドリンクタイプのカロリーメイトです。その内容を受け継いで、お菓子(ショートブレッド)感覚で食べられるブロックタイプが誕生しました。1本100kcalのエネルギー量で、ビタミン11種類、ミネラル5種類が含まれていて、ビタミンは1食分で1日に必要な量の約半分を摂ることができます。また、たんぱく質は10gとなっています。
今ではゼリータイプとリキッドタイプが登場していますが、どのタイプにしても食物繊維は少ないので、これだけは他のものから摂ることが求められます。大塚製薬ではトクホ(特定保健用食品)の食物繊維飲料のファイブミニを発売していて、1本で5gの食物繊維を摂ることは可能ではあるのですが。ちなみに1日の食物繊維の摂取目標量は男性が21g以上、女性が18g以上とされています。