治検23 血圧検査と血液検査

血圧は、心臓から送り出される血液が血管を流れるときに血管壁にかかる圧力のことです。圧力が慢性的に高い状態が継続することを高血圧、それとは逆に慢性的に低い状態が継続することを低血圧といいます。

血圧は正常血圧、I度高血圧、Ⅱ度高血圧、Ⅲ度高血圧の4つに分類されています。

正常血圧は収縮期が130mmHg未満かつ拡張期が85mmHg未満を指します。高血圧は収縮期が140mmHg以上または拡張期が90mmHg以上で、その程度によってI度高血圧、Ⅱ度高血圧、Ⅲ度高血圧に分類されています。

正常血圧と高血圧の間は正常高値血圧で、現在は高血圧とはいえない状態であるものの、将来は高血圧になる確率が高い状態であり、高血圧予備群とも呼ばれます。

心臓が収縮して血液が勢いよく出されるときは収縮期、心臓が拡張して血液の勢いが弱まるときは拡張期と呼ばれます。

血圧は測定する環境によって数値が変わりやすく、診察室血圧と家庭血圧に区分されています。一般的には家庭血圧は診察室血圧よりも収縮期、拡張期ともに5mmHgほど低めになるといわれています。

血液検査は、血液を採取し、血液の内容から生活習慣病をはじめとした病状などを調べる臨床検査です。健康診断の種類によって検査項目が異なります。

定期健康診断の検査項目は、生化学検査(GOT、GPT、γ‐GTP、総コレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪)、血球算定検査(赤血球数、血色素量)、血糖値検査です。

生化学検査は、血液を遠心分離期にかけて、有形成分(赤血球、白血球、血小板など)と無形成分(血清)に分離し、血清中の物質を化学的に分析し、病気の診断や治療の判定、病状の経過観察に使用します。

日本人間ドック学会の検査項目は、肝臓系検査(総タンパク、アルブミン、AST、ALT、γ−GTP)、腎臓系検査(クレアチニン)、尿酸、脂質系検査(総コレステロール、HDLコレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪)、糖代謝系検査(血糖値、HbA1c)、血球系検査(赤血球、血色素、ヘマトクリット、MCV・MCH・MCHC、白血球、血小板数)、感染症系検査(CRP)です。

希望者にはB型・C型肝炎ウイルスなどの検査も行われます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕