片足立ちで靴下が履ければフレイルにならないのか

年齢を重ねてくると、普通に片足立ちをしてバランスを取ることが、だんだんと難しくなってきます。目を開いてなら片足立ちができても、両目を閉じてとなると、高齢者でなくても数秒しか立てないという人も少なくありません。目を閉じての片足立ちはバランス感覚や反射神経などをチェックするために行われるものですが、目を開いたままでの片足立ちは筋肉量、筋力をチェックするために行われるものです。
ロコモのチェック法の第一番が「片足立ちで靴下が履けない」です。ロコモはロコモティブシンドローム(運動器症候群)を略した言葉で、筋肉や骨、関節など身体を動かすために必要な運動器が加齢によって衰えて、立つ、歩くといった動きに支障が出ることで、寝たきりや介護になる危険性が高いことを指しています。ロコモティブシンドロームは2007年に日本整形外科学会が提唱しました。
「立ったまま靴下が履けない」というチェックはフレイルについての項目にもあることで、立ったままで靴下を履こうとしたら片足立ちにならないといけないので、これも片足立ちで靴下が履けないという同じことを指しています。フレイルは日本老年医学会が2014年に提唱した言葉で、加齢に伴って、筋肉・筋力といった身体的な部分や、気力・活力といった精神的な部分が衰えて、介護や寝たきりなどのリスクが高まっている状態のことを言います。
片足立ちで靴下を履くことは、あくまでチェック法なのですが、ロコモティブシンドロームとフレイルを改善するための方法として片足立ちで靴下を履くようにしている人がいます。片足立ちで靴下を履くのは時間がかかることで、場合によっては転倒の危険もあるので、筋肉トレーニングをして、どれくらい筋肉がついてきたのかを確認するために行うようにしてほしいところです。日本メディカルダイエット支援機構の理事長は、あと数か月で前期高齢者の仲間入りをしますが、「以前から片足立ちで靴下が履けない」と言っています。その理由ですが、5本指靴下を履いていて、全部の指を入れるのに時間がかかるから、ということです。