理想実現のための代謝促進31 筋肉を増やすための代謝促進

エネルギー代謝の前半は細胞の中でエネルギー源をエネルギー化する“異化”で、作り出されたエネルギーを使って細胞に必要な成分を作り出すのは後半の“同化”です。細胞の中でエネルギーを作り出しているのは、同化を進めるためです。

細胞に必要な成分というのは、細胞を構成するタンパク質、酵素、ホルモン、神経伝達物質、代謝促進成分などです。この働きが正常に働くことで、細胞レベルから健康にしていくことができます。

年齢を重ねるとエネルギー代謝が低下していくことから、細胞一つひとつの働きが低下していくようになります。これが老化の原因であり、老化を抑えて、全身の機能を正常に保つようにするためには、エネルギー産生を高めることが重要となります。

エネルギー産生にはエネルギー源の糖質、脂質、たんぱく質を摂取することが必要ですが、中でもエネルギー量が高い脂質(脂肪酸)を効果的にエネルギー化させることが必要です。そのためには細胞の中のエネルギー産生の小器官であるミトコンドリアに脂肪酸を取り込ませることが大切になります。

脂肪酸は単体ではミトコンドリアの膜を通過することができません。脂肪酸は代謝促進成分のL‐カルニチンと結びつくことによって通過することができるのですが、L‐カルニチンは加齢によって体内で合成される量が減っていきます。

L‐カルニチンは食品にも含まれているものの、多く含まれるのは肉類で、中でも羊肉、牛肉は特に量が多くなっています。日本人は肉類の摂取量が少ないうえに、年齢を重ねるにつれて消化液が減っていくために肉類に含まれるL‐カルニチンを摂取しにくくなります。

そこで、L‐カルニチンをサプリメントとして摂取する方法が採られます。L‐カルニチンは以前は医薬品の成分でしたが、今では食品の成分としても使用が許可されています。そのおかげで、脂肪代謝を促進する成分として摂取することができるようになっているのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕