発達栄養学174 理科教科での食に関する指導・中学校6

文部科学省の「食に関する指導の手引」では教科ごとの食に関する指導を各論として掲載しています。ここでは理科の中学校の食に関連する内容を前回に続いて紹介します。
(エ)他教科等との関連
保健体育科における望ましい生活習慣の育成や、技術・家庭科(家庭分野)における食生活に関する指導、給食の時間を中心とした指導などに相互に関連させながら、学校教育活動全体として効果的に取り組むことが重要です。また、栄養教諭の専門性を生かすために教師間の連携に努めるとともに、地域の産物を学校給食に使用するなどの創意工夫を行いつつ、学校給食の教育的効果を引き出すよう取り組むことも重要です。
エ 栄養教諭の関わり方
*消化によいものや栄養のあるものなど、食と健康や成長との関係について、栄養教諭の専門性を活かして、具体的な指導を行います。
*献立で使用した食材の栄養と、理科の学習で行った食べ物の消化、吸収、排出などと関連づけ、給食の時間などを活用して指導を行います。
*地域の生産者や、地域住民などとのネットワークを作り、学校での指導への参画、生徒の生産現場への訪問における協力確保などのためのコーディネーターとしての役割を担います。
オ 食に関する題材を活用する例
*いろいろな植物の葉・茎・根のつくりを観察する際に、食材としている野菜が植物の体の作りの、どの部分に当たるかについて取り上げることが考えられます。(第2学年)
*実際に栄養生理で殖えつつえるジャガイモやイチゴなどを観察する際に、栄養生殖や植物体が命をつなぐ営みについて取り上げることが考えられます。(第3学年)
*微生物の働きを調べる活動を行う際に、食品加工にも応用されていることについて取り上げることが考えられます。(第3学年)