見えないものが見える体験があるから子どもの感覚過敏が理解できる

「見えないものが見える」という話をすると「怖い話ですか?」と聞いてくる人がいます。日本メディカルダイエット支援機構の理事長は、この手の話をするときに深刻そうな顔をすることがあるので、そのための反応かもしれませんが、見えているのは視界に現れるモザイク状のもので、病名的には閃輝暗点といいます。
目で見た画像は、そのまま脳の画像として認識する部位である後頭葉に送られるわけではなくて、電気信号として神経繊維を通って伝えられていきます。その電気信号を画像にする段階で後頭葉の血流が低下して、酸素不足になると正しい画像が結ばれなくなって、一部がモザイク状になったり、部分的に暗くなって見づらくなります。モザイク状になったり、輝いたように見えにくくなるのが閃輝、暗くなるのが暗点です。
その両方が同時に出ることもあり、日本メディカルダイエット支援機構の理事長の場合はモザイクだけのときと、モザイクが出ているときに中心部が暗くなるということが起こっています。いつも出るわけではなくて、脳の血流の低下があるときで、その状態は急に起こって、30分ほど休んでいると治るという特徴があります。そのためにクルマのハンドルを握ることができず、自転車も危険ということで、もっぱら歩くだけになっています。
長く歩けないと生活に困ることがあるからというので始めたウォーキングが、まさに生活の足にもなっています。そんな不便な状態でありながらも、文章を書くこと(今はパソコンでの文章作成)を仕事としているので、視覚で苦労をしている発達障害の感覚過敏の視覚過敏の子どもの困難さは理解ができるところです。
他にも視覚と聴覚の反応のズレもあります。これについては別の機会に触れることとしますが、視覚と聴覚の過敏がある子どもは、単体の感覚過敏よりも数倍苦労することが理解できることから、味覚過敏、嗅覚過敏、触覚過敏の困難さも理解できると感じています。