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発達障害は病気なのだろうか

発達障害は、障害という名前ではあるものの、障害ではないということは以前から伝えさせてもらっていますが、病気なのかというと、私たちは「脳の特性、脳の発達のズレであって、病気ではない」という認識をしています。脳の発達が通常とは違っているために、特定の分野は極端に苦手である一方で、ある分野は特定のことに非常に優れた能力が発揮されるということも珍しくありません。 得意なことと苦手なこととの差は、発達の凸


ちゃんとした食事ならサプリメントは必要ないのか

栄養学の立場では、しっかりとした食事をしていれば、サプリメントの摂取は必要ないと言われます。食品の選択と使用量が正しければ、栄養バランスが取られていて、サプリメントを摂っても意味がないという考えです。何をもってバランスが取れているのかということですが、栄養成分の中には体内では合成されないために、食事から摂らなければならないものがあります。 必須脂肪酸のリノール酸、α‐リノレン酸、アラキドン酸、必


記憶が鮮明に残る発達障害の特徴

発達障害の子どもは、目で見たものが画像として記憶されて、その画像を正確に描くことができるという特殊能力があることが指摘されます。放浪の日本画家の山下清は、目で見たものを記憶して、それを帰宅してから正確に描くことができるという特殊な能力を発揮していました。その能力は、現在のように画像処理、デジタル記憶がない時代には、驚くべき能力であったはずです。しかし、今の時代には、精神的に追い詰められる能力ともな


日本人の食事摂取基準が新しくなった

「日本人の食事摂取基準」は、厚生労働省が5年に1回発表しているもので、最新版の2020年版は2024年まで使われます。2015年版は大きな変化があったので、それに比べると今回の更新は少ない印象ですが、それでも特徴的な変化があります。その一つはエネルギー産生栄養素バランスの食事摂取基準で、三大エネルギー源のたんぱく質、脂質、炭水化物のエネルギーバランスが変更になったことです。 前回の変更では、たん


「80kcalが1単位」は当たり前のことではない

食事指導をするときには、80kcal(キロカロリー)を基本として、1単位という表現がされています。そもそも単位というカウント方式を採用するということは、わかりにくいからですが、80kcalが登場する前は100kcalが採用されていたので、単位という考え方はされていませんでした。日本の栄養学の基本は、ドイツからもたらされました。そのことを教示してくれたのは、慶應義塾大学のスポーツ医学研究センターの山


発達障害の偏食は親のせいかもしれない

発達障害は親の過保護のせいだと言われた時代がかつてあり、親との触れ合い不足や突き放し、虐待が原因だとされた時代もありました。今では、それは誤りだということが判明して、親のせいではない、持って生まれた特性だということがわかり、治らないとしても親子の交流によって改善することができるということもわかってきました。 発達障害そのものは親のせいではなくても、偏食は親のせいかもしれないという話を、母親を対象


無理やり食べさせられた食事は身体にとってよいのか

“食”は人を良くすると書かれている、とよく言われます。上の部分は合わさっているので、これは人を表しています。“分”の上の部分は離れていて、下の刀で切られたためと言われています。健康を維持するためには、三大エネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)のうち必須脂肪酸のリノール酸、α‐リノレン酸、アラキドン酸、必須アミノ酸のイソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトフ


発達障害は低血糖が原因なのか

発達障害児は極端な偏食が指摘されています。自閉症スペクトラム障害の感覚過敏のために食べられない食品や料理があるということのほかに、注意欠如・多動性症候群のために落ち着いて食事ができないことも要因となっています。偏食があるからといって放置しておくわけにもいかず、空腹を感じたときには間食を摂ることができるようにするのも当然のことです。子どもの成長にはブドウ糖が必要で、おやつも3食の食事と同様に重要なも


「2〜300km」の表示は勘違いを招く

テレビ番組の内容で、制作者の質を考えてはいけないことは充分に承知しているのですが、教養番組でテロップに妙な表示が出ていると、「この番組の制作者は大丈夫か」と思ってしまうこともあります。 ある場所から離れているところを示すときに、200kmから300kmの距離だという意味で、幅を持たせて「200〜300km」と表示するのは普通のことです。このテロップに合わせたナレーションでは「2、300キロメート


ブドウ糖の過剰摂取が発達障害に影響する

発達障害児の改善のための方策について書かれた書籍は数多くあり、専門書を数多く並べる書店では発達障害関連は80種類以上、そのうち改善策について書かれたものは30種類以上あります。食事での改善ということになると4〜5種類ですが、発達障害の自閉症スペクトラム障害の特性でもある感覚過敏の改善について書かれたものと、もう一つ気になってしまうのが糖質制限の書籍です。糖質を制限することで、脳の発達のズレである発