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なぜ非天然型のα‐リポ酸が使われているのか
α‐リポ酸はダイエット用サプリメントとして有名な素材で、糖質のブドウ糖をアセチルCoAにして、全身の細胞のミトコンドリアに取り込む働きがあります。この仕組みはブドウ糖をエネルギーとして使うために身体に備わっているもので、そのためα‐リポ酸は体内で合成されています。このα‐リポ酸はR体というもので、体内ではR体しか使われません。なぜ、このようなことを書いたのかというと、α‐リポ酸は体内で合成されるだ
常に身体を温めておくためにするべきこと
身体が冷える人や血流がよくない人には入浴は効果があります。入浴は浮力と水圧による血流促進と緊張緩和効果に温熱効果が加わり、血流をよくするだけではなく、自律神経の調整による興奮と抑制の切り換えといった効果も得られます。入浴は身体によい効果があるといっても、ずっと入浴しているわけにはいきません。入浴の効果を、すべて得られる他の健康法というのは、なかなかないのですが、身体を温めることなら温熱治療器や湯た
今では“未病”は西洋医学の範疇となっている
“未病”というのは「未だ病にあらず」という意味で、病気でない状態を指しています。元々は東洋医学の発想で、「自覚症状はあるのに検査をしても異常がない」状態をいいます。西洋医学の治療は異常が検査によって見つかり、それに病名がつけられて治療が行われますが、異常が見つからない“未病”は身体を全体的にみて、本来あるべきところに整えていく東洋医学の出番ということになります。こういった“東洋医学的未病”に対して
年を重ねると塩分で血圧が上がりやすい
血圧が高いことを医師や栄養士などに指摘されると、必ずといっていいほど「塩分に注意するように」と言われます。それもあって、高血圧の一番の原因は塩分(ナトリウム)の摂りすぎだと思っている人も少なくありません。確かに塩分によって血圧が上がる人がいるのですが、その割合は30%ほどです。これはナトリウム感受性といって、ナトリウムに反応して血圧が上昇することを指しています。この感受性が低い人はナトリウムで血圧
糖尿病は病気なのだろうか
「糖尿病を病気にしない」ということを前回、書いたところ、それを読んだ新聞記者から問い合わせがありました。糖尿病は“病”という文字がついていて、診断基準を超えた血糖値は“糖尿病域”と呼ばれるのだから病気でよいのではないか、ということを言われました。 糖尿病は生活習慣病の一つとなっているので、病気で間違いないのでは、という感覚です。糖尿病以外の生活習慣病は高血圧症、脂質異常症(高中性脂肪血症、高LD
糖尿病は治るのか治らないのか
糖尿病ほど簡単なものはない、と言われています。高血圧は血圧が高まりすぎる理由が明確でないものがあり、高まる原因が複数あることから下げ方も決定的なものはありません。それに比べると糖尿病は診断基準の血糖値が高まる理由がわかっていて、下げるための食事療法、運動療法、効果的な医薬品も明らかになっています。それなのに患者数が増え続けているのは、食事も運動も継続するのが大変で、医薬品は食事と運動が的確でないと
大腸で活躍するのは乳酸菌ではなくてビフィズス菌
乳酸菌を摂っても便通はよくならない、ビフィズス菌を摂らなければ大腸の状態はよくならない、ということをビフィズス菌の健康食品やヨーグルトを販売している会社はPRしています。それは事実で、テレビの健康を扱ったバラエティ番組でも医師や栄養士などが話をしていることもあって、一般にも知られるようになってきました。どのような事実なのかというと、乳酸菌は小腸でほとんどが棲息していて、大腸で主に棲息しているのはビ
「寝る3時間前は食べない」の意味
ダイエットを心がけている人、血糖値が上昇しすぎないように気をつけている人には「寝る3時間前には何も食べないように」と指導されます。これは何かを食べて血糖値が上昇した状態で眠ると脂肪の合成が増えることと関係しています。夕食を19時に食べ終えた人が23時に就寝するとなると20時以降は食べられないことになります。そのために、寝る前にお腹がすいてはいけない、空腹のままでは眠れなくなるからと、20時までにデ
プロポリスからわかる働かない働き蜂
週刊誌の記者とプロポリスの話をしていたときのこと、「プロポリスはブラジル産と国産(日本産)は抗菌力が違うんですか」と聞かれました。このことについては、このコーナーで前にも紹介していますが、健康食品の効き目は有効成分の質と量で決まってきます。ブラジル産のほうがアマゾン流域は菌が多い環境であることから、蜂の巣を守るプロポリスの抗菌力はブラジル産が優っています。それだけでなく、蜂の行動範囲に何があるかに
長寿村の高齢者は善玉菌が多い
長寿村と言われた山梨県の棡原村(現在は上野原市棡原)ですが、長寿研究の調査が入ったことで、長生きの理由が複数発表されました。その中で有力とされたのが腸内細菌の状態でした。棡原の高齢者の腸内細菌のバランスは、他の地域とは大きく違って、若者と変わらないくらいに善玉菌の割合が高く、悪玉菌の割合が低くなっていたことから、その研究が盛んに行われました。 腸内細菌は若いときには善玉菌が多く、年齢を重ねるほど