027 天然型α‐リポ酸しかエネルギー代謝できない

代謝促進成分として登場するα‐リポ酸は天然型のものです。わざわざ天然型という呼び方をするのは、この他に非天然型(人工型)のα‐リポ酸もあって、使い分ける必要があるからです。研究者や専門家はα‐リポ酸といえば天然型であるという認識はあるものの、一般に出回っているサプリメントには非天然型も使われています。このことがわかっていないと、効果的なダイエットのために摂ったつもりの成分が、充分な威力を発揮しないことにもなりかねません。
天然型のα‐リポ酸は胃液で分解されるという弱点があります。分解されたらα‐リポ酸ではなくなり、吸収されたとしても代謝促進の成分とはなりません。分解されにくくするためには天然型と非天然型を等量(同じだけの量)で組み合わせた形(ラセミ体)にしています。天然型はR体と非天然型はS体と表されていますが、S体は体内で代謝のためには使われないので、半分しか摂取していないことになります。
また、S体のα‐リポ酸は動物試験で糖尿病や脂質異常症の場合には死亡例も認められています。動物試験で危険性があるものは人間での試験は行われません。そのために危険を示すデータがないことから人間への摂取は禁止されないという不思議なことが起こっています。
そこで研究開発されたのが天然型のR体のα‐リポ酸だけを吸収できるようにする方法で、シクロデキストリンに包接することで胃液で分解されず、効率的に吸収させることに成功しました。これまでα‐リポ酸は期待されるほどの効果がないと言われることがありましたが、シクロデキストリン包接による天然型のα‐リポ酸(R‐αリポ酸)の登場によって、初めてメディカルダイエットとしての有効な使い方ができるサプリメントとすることができたということです。