ビタミンB₁

水溶性ビタミンで、チアミンとも呼ばれています。糖質のエネルギー代謝に必要な補酵素としての働きがあり、疲労回復のビタミンとも呼ばれます。糖質からエネルギーを作り出す過程でできる乳酸は肝臓でブドウ糖に変換されてエネルギーとなりますが、ビタミンB₁が不足するとブドウ糖への転換が遅れ、乳酸が疲労物質として蓄積され、筋肉疲労や全身の倦怠などを引き起こすことになります。脳の唯一のエネルギー源のブドウ糖を、エネルギーとして利用するときにビタミンB₁が必要で、不足すると脳の低血糖状態を引き起こし、中枢神経や末梢神経の働きが低下します。糖分や清涼飲料水を多く飲むと、急激な糖質代謝のためにビタミンB₁が不足しやすくなります。食品では、豚肉、鰻、鰹、レバー、大豆、ニンニクなどに多く含まれます。サプリメント素材では、ビール酵母、米ぬか、クロレラ、スピルリナなどに多く含まれます。栄養機能食品表示は「ビタミンB₁は、炭水化物からのエネルギー産出と皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です」。