インターバルウォーキングは歩くサーキットトレーニング

サーキットトレーニングは、イギリス・リーズ大学のモーガンとアダムソンが考案したトレーニングシステムで、一人ひとりの体力に合わせてオールラウンドな体力づくりを目指した運動法として広まりました。無酸素運動をすると心拍数は上昇し、有酸素運動では心拍数が降下していきますが、無酸素運動と有酸素運動を30秒間ずつ繰り返していると、上昇した心拍数が高い状態のまま上下動するために血液循環が高まり、有酸素運動のときに必要となる酸素が大量に筋肉内に運ばれていくようになります。そのため、有酸素運動を行っているときに酸素を効果的に用いて、脂肪燃焼の効果を最大限に高めることができます。
30秒間で次の運動へと切り換えていくのは、疲労物質の乳酸をためないようにするためです。無酸素運動を30秒間以上続けると、体内で乳酸が発生します。乳酸は筋肉の動きを止めるように作用すると同時に、疲労度を高めるため、その防止のために30秒が過ぎたところで有酸素運動に切り換えることが採用されています。有酸素運動には乳酸を分解してエネルギーとする働きもあり、サーキットトレーニングは疲れにくく、脂肪燃焼効果が高い状態を保って続けられるというメリットがあります。このサーキットトレーニングのあとで、歩幅を拡げて勢いよく前進する通常のウォーキングをするだけでも、ウォーキングによる筋肉強化と脂肪燃焼の効果を高めることができます。
インターバルウォーキングは歩くだけでサーキットトレーニングと同様の効果が得られる歩行法です。一般に実施されるインターバルウォーキングでは、中強度の速歩が行われます。中強度の速歩は一般には通常のウォーキングの1.5倍程度の強度(4METS)の運動ですが、サーキットトレーニングと同様の効果を得るためには、通常のウォーキングの2倍程度(6METS)とジョギング程度の強度のウォーキングを行います。
歩くサーキットトレーニングであるインターバル速歩は高齢者や疾病の不安を抱える人が継続しにくいことから、中強度の負荷と取り入れるインターバルウォーキングが採用されています。これは3分間を普通の速度で歩き、次の3分間で速歩きにします。これを繰り返すことで、筋肉に流れ込む血液が増え、筋肉細胞に送り込まれる酸素が増えることから、脂肪の燃焼を盛んにすることができます。