エネルギー代謝25 エネルギー代謝と副交感神経の関係1

エネルギー代謝は全身の細胞の中で起こっていることで、代謝を高めるためには、まずはエネルギー源の糖質と脂質が効果的に体内に取り込まれることが重要です。食事をすると消化液が分泌されて、糖質はブドウ糖などの単糖に分解され、脂質は脂肪酸に分解されます。これが小腸から吸収されるわけですが、同じだけの栄養素を摂れば同じように吸収されるわけではありません。
個人によって消化液の量も違えば、吸収量も違います。これは個人差とされることが多いものの、大きな影響を与えているのは自律神経です。自律神経には興奮系の交感神経と、抑制系の副交感神経があります。消化と吸収を進めるのは副交感神経の働きです。興奮した状態だと空腹を感じにくくなるのは、交感神経の働きが盛んになっていて、消化液の分泌量が減っているからです。
副交感神経の働きが盛んになっているときには消化液の分泌量が増えて吸収もよくなります。血液中のブドウ糖が増えて血糖値が上昇すると膵臓からインスリンが分泌されます、インスリンにはブドウ糖を細胞に取り込ませる作用があり、肝臓で合成される中性脂肪を増やす作用もあります。この作用によってエネルギー代謝に必要なエネルギー源を体内に蓄積させているわけです。
副交感神経は胃から小腸、大腸までの蠕動運動を盛んにする働きもあります。効果的に送り続けて、便通をよくするのも副交感神経の作用となります。
入浴をするときに温度を低め(38℃前後)にすると副交感神経の働きがよくなり、心身ともにリラックスした状態になります。そして、消化液とインスリンの分泌がよくなって、効果的に栄養吸収ができるようになります。逆に、熱めの温度(42℃以上)での入浴では交感神経の働きが高まり、消化、吸収、インスリンの分泌を調整できます。
この作用を活用したのがメディカルダイエットの入浴と食事の組み合わせによる太ることもできるし、やせることもできるというコントロール法です。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)