カルシウムの効果的摂取法

カルシウムの摂取量が不足しているという話を紹介したところ、すぐにメディア3社から連絡がありました。すべて主旨は同じで、「不足しているからサプリメントを摂ればよいのか」ということと「カルシウムのサプリメントは、いつ摂ればよいのか」ということでした。これについては、この最新情報のコーナーでも「サプリメント事典」でも紹介しているので、そちらを見てもらうようにしましたが、このコンテンツを見てもらっている方のために、まとめて伝えさせてもらいます。
通常の食事でカルシウムが不足しているなら、サプリメントで補うことを考えるのは当然あることです。ダイエットをして食事を減らしている人なら、平均的な摂取量よりも少ないことも当然に考えられることです。「糖質制限でもカルシウムは不足する」と話していた専門家もいましたが、ご飯は茶碗1杯で3mgのカルシウム量なので、不足している180mgを補えるわけではありません。
生命維持をするためには1日に180mgのカルシウムが必要となります。カルシウムの吸収率は食品では一般に30%とされています。ここから計算して1日に600mgのカルシウムの摂取が推奨された経緯があります。計算式では「600mg×30%=180mg」となります。不足が続く中、今では650mgに引き上げられています。
サプリメントの摂取タイミングについては、日本メディカルダイエット支援機構は資格認定講習や情報発信の中で言い続けていることなので、有効成分の摂取の話になると必ずと言っていいほど質問されます。カルシウムはイオン化してから吸収されます。胃の中に食べ物がないときには消化液によってイオン化されやすいのですが、食べ物があると消化液が使われてイオン化されにくくなります。そのために吸収されにくくなります。
吸収率が高いのは消化液が少ない時間帯で、サプリメントとしてカルシウムを摂るタイミングは起床直後、就寝直前、食事と食事の間のいわゆる空腹時となります。
サプリメントは食事で不足する栄養素を補うものであるので、食事中や食後に摂るものというイメージがあるかもしれませんが、カルシウムだけは摂取タイミングが異なるということはわかってほしいことです。
サプリメントの摂取よりも食事から不足するカルシウムを補えていればよいわけですが、カルシウムはリンとのバランスがよい状態で吸収されやすく、たんぱく質と一緒だと吸収率が高まるので牛乳は50%ほどの吸収率となっています。乳製品のチーズ、ヨーグルトも吸収されやすくなっています。野菜にもカルシウムの含有量が高い小松菜、ほうれん草がありますが、野菜の吸収率は20%ほどとなっています。カルシウムは含有量が多いものを食べれば、それで吸収される量が増えるというわけではないのです。