サプリメント相互作用2 サプリメントの意味の理解

疾病などによって医薬品を使うことになった人が、医師にサプリメントの使用について質問するのは普通にあることです。「サプリメントは摂ってよい」と言う医師もいますが、患者との言葉の意味について意思疎通がうまくいっていなかったために、思わぬ健康被害が起こることがあります。サプリメントと医薬品の飲み合わせによる健康被害の例は過去に数多く報告されています。

サプリメントを栄養補助のために摂る食品と考えている人にとっては、錠剤やカプセルに入った栄養補助のために摂るビタミンやミネラルということになります。これに対して、健康食品のことを全般的にサプリメントと考えている人にとっては、医薬品的な機能性があるものもサプリメントとなっています。

サプリメントがビタミンやミネラルのことだというのは、アメリカの「ダイエタリー・サプリメント」(Dietary Supplement)を略したもののことで、これは「日常の食生活では不足する栄養成分を補うもの」とされています。

海外の人にサプリメントという言葉を使ったときには、ダイエタリー・サプリメントのことを言っているのだろうと察してもらえるのが大半ですが、サプリメントの元々の意味はイメージされることとは違っています。

サプリメントの元々の意味は“補助、補完、補充、補給”であり、不足しているものを補うことを指しています。通常の食事では不足する栄養素があったときに、それを補うために摂るものです。

患者の中には、医薬品的な効果があるハーブや、お茶として飲む漢方薬もサプリメントという言葉で表現している人もいます。医師は機能性成分をすすめているつもりはなくても、患者が機能性成分の使用も許可をされたと考えていたのでは、医師に止められていないので安心して多く使うということも考えられます。

中には、体調を崩したときには普段よりも多くの量を摂ろうとする人もいるので、サプリメントと医薬品の組み合わせは相互作用によって体調を崩すことがあること、場合によっては命に関わる危険性もあることを知っておくことは重要になります。
〔サプリメントデザイン推進機構 小林正人〕