ヒトケミカルと三大ヒトケミカルの違い

三大ヒトケミカルのα‐リポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10は、どれも体脂肪の減少効果があることからダイエット用のサプリメントだという認識が広くされています。それは間違いとは言えないものの、ダイエットに役立つ成分というのは結果の話で、その前に起こっているエネルギーを作り出すという働きが重要です。
「三大ヒトケミカル」という表現をしているのは、それ以外にも代謝に必要なヒトケミカルがあるからです。ヒトケミカルはビタミンとミネラルの中にもあります。ビタミンでは、水溶性ビタミンが三大栄養素を燃焼する形に変化させるために必要となっています。その中でもビタミンB群はミトコンドリアの中のTCA回路の燃焼促進には不可欠となっています。また、ミネラルの亜鉛とマグネシウムは細胞を働かせる多くの酵素の働きを補う補酵素となっていて、これが不足するとエネルギー代謝が大きく減少して、細胞の働きも低下することになります。
しかし、このビタミンとミネラルは栄養素であり、通常の食品から補うことができます。ところが、三大ヒトケミカルは食品に含まれているものの含有量は少なく、しかも体内で合成されることから吸収率も低くなっています。食品そのものから補うことは難しくなっていますが、医薬品から移行したサプリメントは食品に比べて吸収されやすくなっています。それでも加工法によって吸収率は大きく異なり、吸収量が少ないことによって、せっかくの機能が発揮されないことにもつながっています。
三大ヒトケミカルは医薬品から食品にも使うことが許可されたものです。健康食品の素材の中には医薬品から食品として使われるようになったものもあり、日本では健康食品素材であっても海外では医薬品の成分となっているものもあります。しかし、三大ヒトケミカル医薬品として機能が、そのままサプリメント素材として許可された他にはない特徴的な成分となっているのです。
α‐リポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10については、このサイトの「サプリメント事典」を参照してください。