健康食品 敵か味方か66 「安心してください、入ってます」

健康食品の信用性の第一は、使われている素材の有効性や配合分量、安全性などの前に、書かれている成分が本当に入っているのを確認することです。これは海外から輸入されている健康食品の信用性について話をするときに出される例ですが、国内製造の健康食品でも、かつてはありました。

さすがに今では一般の流通を通じて販売されているものについては。法律に基づいて表示されている成分が入っていないということはなくなりました。成分を特定して、検査をすれば、入っているのか入っていないのかは簡単にわかります。

成分が入っていたとしても、それが有効性を発揮するだけの量が含まれていなければ、それは入っていないのと同じことですが、入っているというだけで安心してしまうところがあります。法律に従っている場合には、分量が多い素材から書くことになっているので、表示されている順番を見れば、多いのか少ないのかは判別できます。

ある程度の量が入っていれば有効性があるのかというと、素材名は一緒でも種類や使用部位の違い、産地、収穫季節、加工法などによって、有効成分の量が違ってきて、有効性にも違いがあるということは、これまでにも紹介してきました。

表示されたものが入っているのは当然としても、中には入っているものが表示されていないので、有効性の前に安全性の問題があるものも少なからずあります。海外の健康食品から医薬品の成分が含まれていたと報道されるのは、ほとんどが表示されていないものが入っていたという例です。

こうなると、お笑いのフレーズの「安心してください、入ってます」ではなくて、「安心してください、入っていません」ということも考えて、健康食品に含まれているものを見ていかなければならないということです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕