太っているのはラッキーかもしれない

ダイエット指導をする立場からすると、やせている人がダイエット希望をするのは、できれば対象者から外したいと思うことであり、できることなら太っている人にメディカルダイエットの手法を実施して効果を上げたいと思うことも多々あります。ただ、太っていることで健康に問題があって、生活習慣病の改善のためにやせることを医師から強く指導された人でもなければ真剣に実施してくれません。太っている人は楽天的な考えの人が多く、太っていることを気にしていないことが多いので、理屈ではわかってくれても実際には何もしない、やったとしても中途半端、自分の都合のよいように勝手に解釈して適度に実施するというのもよくあることです。
これに対して、やせている人が、もっとやせたいと希望する例が多く、これがダイエット法が通じないと言われる所以となっています。日本メディカルダイエット支援機構の理事長がよく口にするように、「やせないといけない人がやせたがらず、やせる必要がない人がやせたがる」というのがダイエットの指導者の悩みとなっています。せっかくの科学的に裏付けられたダイエット法であっても、真面目に取り組む人が少ない、本来ならやる必要がない人が取り組むということでは結果が出にくいのは当然のことで、それをダイエット法のせいにされて責められても困るという指導者の気持ちもよくわかります。
太っている人がダイエットに取り組むのは指導する側からしたらラッキーかもしれませんが、もともと身体は太るようにできていて、必要性もあって太っていた人は、少しくらいの期間のダイエットでは効果が出にくく、それが「このダイエット法はダメ」「私には向かない」「私はダイエットができない」という否定的、悲観的な考えに陥ることにもなります。これに対して「しかし」と当法人の理事長も理事も言います。
しかし、太っているというのは、素晴らしいエネルギー源をたっぷりと体内に蓄積している人で、これを代謝の促進によって、つまり一般的な感覚では燃焼させて、エネルギーを作り出すことができれば、たくさんのエネルギーを作り出して、活動のエネルギー、脳活性のエネルギー、そして何よりも全身の細胞のエネルギーを増やして、健康を維持して、病気に負けない、さらには老けない身体づくりもできるのです。そんなにも大切なエネルギー源の体脂肪を持っているのだから、身体を動かして使うことをすすめています。
体脂肪1kgは7200kcalものエネルギー量となります。これは通常の3日分以上のエネルギー量です。体脂肪が10kgも多い人は1か月分のエネルギー源を、20kgも多い人は2か月分のエネルギー源を蓄積しているので、うまく代謝させれば素晴らしいパワーとすることができるのです。
疲れてくると食べるようになるのは、年を取ってくると食べるのが楽しみになるのはエネルギー源をため込むために必要なことですが、食べた後に何もしなければ、せっかくのエネルギー源が“贅肉”という無駄な脂肪、無駄どころか病気を引き起こす脂肪になるので、エネルギー源をためたらエネルギーにするということをすすめているのです。
とはいっても、これまで以上に身体を動かすのはきついという人が多いのも事実です。「やせて身体が動くようになったらダイエットの運動をする」ということを言い出す人がいるくらいですが、そういった人には代謝促進成分の三大ヒトケミカルのR‐αリポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10を紹介しています。