早歩きできると長生きできるのか

早歩きをすることは筋肉を維持すると同時に、生活習慣病を予防するために欠かせないことです。インターバルウォーキングが有効であることがわかっていても、肝心な早歩きができないのでは、せっかくの効果を得ることができなくなります。早歩きをすることによっても、筋肉トレーニングを継続しているときのように屈強な筋肉がつけられるわけではありません。しかし、若い状態の筋肉量を保ち、強い筋力を保つこともできます。
特に運動をしていない場合の筋肉量のピークは20歳だといわれています。運動をしないと年齢を重ねるにつれて筋肉量は1年ごとに1%ほどが減っていくと考えられています。40歳では20%が低下して80%ほどになり、50歳では70%ほど、そして80歳では50%以下にもなってしまいます。筋肉量が減ってしまったら、もう戻すことができないように思われがちですが、筋肉量が減るのは筋繊維が細くなるからで、筋繊維の数が減っているわけではありません。筋繊維の量は誕生したときから変化はしていないのです。
ということは、年を取ってからでも運動をすると筋肉が増やせるということですが、増えるものの効率が悪くなり、運動をした割には筋肉がつかないということになります。足腰の力が弱ってきたことを感じてから、慌てて運動をするのではなく、筋肉量を減らさないように、普段から動く時間を増やすようにすることが大切となります。
早歩きをすると長生きできるというデータもあり、65歳では早歩きをする人は、ゆっくりとしか歩かない人に比べて平均寿命が15歳も違っているといいます。平均寿命が延びても、自由に動くことができる健康寿命が短いのでは仕方がありません。自由に歩けなくなるのは、日常的に歩いていないことが大きな原因であることを考えると、しっかりと歩くことは健康寿命を延ばすためにも重要だということがわかります。