筋力を低下させないウォーキング

年齢を重ねてくると筋肉の量も筋力も低下していきます。筋肉の量は45歳くらいまでは大きな変化はなくて、45歳を超えると減少が始まり、50歳を過ぎると急激に減るようになります。その減少量は20歳から50歳までの間に10%ほどは減少します。若いときの90%の筋肉があれば、生活に特に支障が出ることはないはずです。しかし、50歳を過ぎると、どれだけ筋肉を使った生活をしてきたか、運動を続けてきたかによって減少の割合は違ってきて、50歳から80歳では20歳に比べて30〜50%も減少します。50%も減少すると筋力にも大きな影響が出てきます。
筋肉量のピークは男女ともに20〜45歳までということができますが、これは全身の筋肉の重量の変化であって、全身に占める筋肉の割合となると15歳から下がり続ける一方となります。筋肉の割合が低下してくるというのは、体脂肪が増えていくことを指しています。筋肉の割合が低下するということは、身体を動かすための基本となる歩くことにも影響をするということです。
筋肉の量が減っていくと筋力も低下するわけですが、これも45歳くらいから低下が始まります。しかし、積極的に運動をしていない人だと30歳くらいから低下が始まっています。その低下の割合は、これも運動習慣によって違ってくるのですが、毎年0.5〜1%にもなります。この低下によってピーク時に比べて50歳で90%ほどになり、60歳で80%、70歳で70%にもなります。50歳を過ぎると毎年10%ずつ低下していくということです。運動をしていない人の場合には70歳で50%にも低下することもあります。
男性の健康寿命は平均寿命より10年ほど短くなっています。つまり、70歳を超えると自由に動けなくなるということで、それに影響しているのは筋力の低下です。となると、筋力を70%以下にしないように、60歳から、できることなら50歳から運動をする機会を増やすこと、それと同時に筋力を落とさない歩き方、例えば歩幅を広げた元気がよいウォーキングなどを心がけるようにしたいものです。