脳で使われるエネルギー量は増やせるのか

一般の成人の場合には脳で使われるエネルギー量は20%ほどとされています。脳の重量(全体の2%)からすると、かなりの量となっています。赤ちゃんは誕生直後には頭が大きいアンバランスな体型となっていますが、これは急成長の段階では脳は重要な役割をしているからです。脳が重要な役割をしているのは成人でも高齢者でも違いはないのですが、成長ホルモンや生理活性物質の量が成人に比べて短期間で多くの量が必要になっているので、脳のサイズも全体バランスからすると大きさが必要になります。
そういったことから、赤ちゃんだけでなく、子供の脳に使われるエネルギー量は40%にも達しています。子供といっても、今は18歳以上が成人となり、それまでは子供扱いされることもあるのですが、脳の大きさに注目するなら10歳までが子供と考えられています。というのは、子供は頭が大きいといっても脳の大きさは大人には達していなくて、成長につれて徐々に大きくなっていきます。そして、10歳までに成人の脳と同じ大きさになります。それ以降には脳は大きくならず、頭のサイズも大きくは変わらず、大きくなっていくのは首から下です。男性は徐々に筋肉の割合が増え、女性は徐々に脂肪の割合が増えていきます。
全体のバランスからすると頭が小さく見えるのは、実は太ったせいということも少なくありません。もちろん太ると顔にも脂肪がついていくのですが、それでも全体バランスからすると太ると頭は小さく見えます。
では、高齢者の脳の大きさとエネルギー量はどうなのかというと、脳の疾患で徐々に縮んでいくことはあるものの、脳が使うエネルギー量は大きくは変わらず、20%ほどのエネルギー量は必要となります。それにも関わらず、高齢になると食が細くなり、さらに消化・吸収の力も低下していきます。さらに全身の細胞で作り出されるエネルギー量も低下していきます。この代謝によって作り出されるエネルギー量の減少は三大ヒトケミカルのα‐リポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10の体内合成量の低下が大きく影響しています。そのため、高齢者が脳を正常に働かせるために必要なエネルギー量を確保するために、私たちは三大ヒトケミカルの補給をすすめています。
α‐リポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10については、このサイトの「サプリメント事典」を参照してください。