身体年齢10 代謝促進成分の加齢推移

全身の細胞のエネルギー代謝を高めて、身体年齢を若くするためには、エネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)の摂取、エネルギー産生を高めるビタミンB群(ビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆、ビタミンB₁₂)だけではなく、さらに代謝促進成分も必要となります。

代謝促進成分として特に重要とされるのはL‐カルニチン、α‐リポ酸、コエンザイムQ10です。L‐カルニチンは脂肪酸をエネルギー産生器官のミトコンドリアに取り込むために必要な成分で、α‐リポ酸は脂肪酸やブドウ糖を高エネルギー化合物のアセチルCoAに変化させるのを促進する成分です。コエンザイムQ10はエネルギー物質のATP(アデノシン三リン酸)からエネルギーを作り出す最終段階で使われる成分です。

これらの代謝促進成分は生命維持に必要であることから体内で合成されています。合成されるものの、合成のピークは20歳代前半で、それ以降は加齢につれて減少していきます。加齢による代謝の低下は、代謝促進成分の減少が大きく影響しています。

加齢による減少の程度は成分によって異なりますが、L‐カルニチンを例にすると徐々に減少して、60歳では20歳の60%ほどにも低下します。α‐リポ酸も同じような変化をしていきますが、コエンザイムQ10は部位によって減少度が違っています。

20歳を100%とすると80歳では肝臓は83.0%、腎臓は65.3%、肺は51.7%、心臓は42.9%と差があります。コエンザイムQ10は医薬品の成分としては心不全の治療に使われています。

代謝促進成分は以前は医薬品の成分でしたが、今では食品の成分として許可されています。許可された順番で紹介すると、コエンザイムQ10が2001年、L‐カルニチンが2002年、α‐リポ酸が2004年です。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕