遺伝子タイプ別の低温度の入浴法

肥満遺伝子タイプは一般にはリンゴ型、洋ナシ型、バナナ型に大きく分類されています。何を食べたら太るのか、やせるのか、どんな運動をしたらやせるのかについては研究が進められていますが、入浴によってもダイエット効果は異なってきます。
ダイエット効果は入浴の温度によって違ってきます。自律神経の副交感神経の働きが盛んになると身体が抑制状態になって、心身ともにリラックスすることができるのですが、38〜40℃のぬるめの入浴によって副交感神経の働きが盛んになります。この状態では胃液の分泌が盛んになって消化が進んで吸収が高まるとともに、インスリンの分泌が盛んになり、肝臓での脂肪酸の合成と脂肪細胞への中性脂肪の蓄積が進みます。一般には、食後に太りたいという希望をする人に、低めの温度での、長めの入浴がすすめられます。こういう人は全体的には少ないのですが、年齢を重ねて体脂肪がつきにくくなったとか、若い人でも体脂肪が少なすぎて体力が弱いという人にすすめられます。
リンゴ型はブドウ糖が肝臓で脂肪酸に合成されやすいタイプですが、インスリンが多く分泌されることによって合成されるために特に脂肪酸が増えやすく、脂肪細胞への中性脂肪の蓄積も多くなります。ダイエットのためには、ぬるめのお湯では長湯をしないようにします。
洋ナシ型は脂肪を摂取すると体内に蓄積される脂肪が増えるタイプですが、運動による脂肪酸の燃焼が弱いので、入浴によるエネルギー消費を増やすようにします。ぬるめの長湯は消費量が増えないので、リラックスしたら熱めの入浴に切り替えます。
バナナ型は筋肉の量が少ないために代謝が低く、入浴による脂肪燃焼効果が低いので、ぬるめの入浴ではなく、熱めの入浴の時間を増やすようにします。
ということで、3タイプともに、ぬるめのお湯での入浴はダイエット効果が期待されないことになります。中でもリンゴ型は脂肪酸合成が進みやすいので、温度は低くなりすぎないようにすることが大切です。