1日の歩数を増やす目標は「プラス10」

ウォーキングの目標として掲げられていることに「プラス10」というものがあり、これを見た人から「10歩余計に歩けばよいのですか」と聞かれたことがあります。プラス10は、厚生労働省の熱くティブガイドの中で示されているもので、「+10(プラステン):今より10分多く体を動かそう」がメインメッセージとして打ち出されています。この10分というのは、どのような運動でもよいのですが、ウォーキングの場合には時間が10分であればよいというのではなくて、「10分=1000歩」を目指すこととしています。
現状の歩行数は、国民の平均ではあるものの、平成29年国民健康・栄養調査の結果では、男性が6846歩、女性が5867歩となっています。65歳以上では男性が5597歩、女性が4726歩となっています。中之条研究(群馬県中之条町)では1日に8000歩、そのうち20分を中強度の早歩きをすることによって、生活習慣病の予防につながることが示されています。
以前に掲げられていて1日に1万歩に比べると、男性は3154歩、女性は4133歩不足することになりますが、8000歩を目標とすると男性が1154歩、女性が2133歩の不足となります。10分の歩行で1000歩を増やすと、男性なら少し長めで15分の歩行でクリアできることになります。女性の場合はプラス20ということになります。
10分もしくは20分、歩く機会を作ればよいというわけではなくて、それなりの効果が得られる歩き方にしたいものです。「10分=1000歩」は無理のない早歩きに相当します。1日に20分の中強度の早歩きが推奨されているとはいっても、実際に20分も中強度の早歩き、つまり“なんとか話ができる歩行速度”で歩いている人は少ないはずです。どうせ10分の歩行プラスを目指すなら、元気よく、勢いよく進んでいく中強度の早歩きを取り入れて、より健康効果が得られるようにしたいものです。