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サプリ概論111 脂肪の吸収阻害ではなく代謝促進を目指す

健康食品成分の中には、食事で摂取した脂肪に関係するものが多くあります。脂肪が多く含まれたものを食べても、吸収されないようにしようというもので、そのために使われるのは脂肪分解抑制作用と脂肪吸収抑制作用がある素材です。 食品に含まれる脂肪は、中性脂肪という脂肪酸3個をグリセロール(油脂の構成成分)が結びつけた構造となっています。中性脂肪は胃から分泌される脂肪分解酵素のリパーゼによって一つずつの脂肪酸


学習支援13 学習障害の特性②書字障害1

学習障害の一つの書字障害は、文字を書いたり、文章を綴ったりすることに困難がある状態を指します。バランスの取れた文字を書くことに問題がある、書字に関して誤りが多い、動詞などがうまく使いこなせない、板書など書き写しの速度が極端に遅いもの、考えた内容で書字をすることが難しいものなどが含まれています。 識字(読字障害)があると書くことにも影響が出て、書字障害となることが多く見られます。読むことに困難はな


ポストコロナ「鬼の片棒」4

新型コロナウイルス感染症を鬼に例えて、鬼退治をすれば、すべてよしとする考えでよいのかという検討をすべきタイミングだと認識しています。経営がうまくいかなかったのを、すべて鬼のせいにして、鬼がいなくなったら、つまり感染症が抑えられる状況になったら、元のとおりの生活が過ごせる、以前と同じ考え、手法で取り組めばよいということを、よく聞かされます。 コロナ禍を経験して、それで意識が変わらなかったのなら、元


機能性食品の「“う”の字はいらない」と言われた時代

健康食品は、今では内容によって分類されていて、特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品があり、この3種類を合わせて保健機能食品と分類されています。保健機能食品は一部であっても成分の機能を表示することができます。といっても、消費者が期待する内容とは異なっていて、例えば栄養機能食品ではカルシウムが骨の強化によいという程度のことです。少なくとも、骨粗鬆症を予防する、改善するというような病気や身体の構


健康ウォーキング61 30分前のカフェイン摂取の効果

ウォーキングを始めて10〜15分はブドウ糖の代謝が先に盛んになり、その後は脂肪酸の代謝が盛んになるということが、エネルギー代謝の特性として一般に伝えられています。その理由としてあげられているのが、脂肪細胞に蓄積された中性脂肪が分解されるまでに、これくらいの時間がかかるからです。運動を始めて、興奮作用があるアドレナリンが放出されると脂肪細胞の中の中性脂肪の分解が始まります。 アドレナリンの放出を早


発達栄養学213 体育、保健体育での食に関する指導・小学校7

文部科学省の「食に関する指導の手引」では教科ごとの食に関する指導を各論として掲載しています。ここでは体育、保健体育の小学校の食に関連する内容を前回に続いて紹介します。 〔主な学習内容・活動〕 *体を発育・発達させるための食事について調べ、発表する。 〔指導上の留意点〕 *献立表や、「元気な体に必要な食事」などの資料から、成長期に必要な食品を選択し、なぜ必要かをわかりやすく友達に説明できるよ


ポストコロナ「鬼の片棒」3

すべてを鬼のせいにされたら、鬼が可哀想になるような結果、ということを前回は書きました。鬼のせいにするのは平安時代からあったことで、平安という用語が使われていても、鬼を登場させないと仕方がないような不安が渦巻く時代でした。 鬼の語源は隠(おぬ)で、元来は姿が見えないもの、この世に存在しないものを意味しています。そこから転じて人の力を超えたものの意味となり、人に災いをもたらすものという意味が定着しま


脳の健康寿命19 運動による認知機能改善のメカニズム

脳細胞に取り込まれたブドウ糖は、細胞内でエネルギーを作り出す小器官のミトコンドリアに取り込まれます。ブドウ糖はエネルギー源であって、これを材料にしてミトコンドリアの中でエネルギーを作り出す必要があります。そのために必要なのが、ブドウ糖をミトコンドリアに取り込むと同時にミトコンドリアの中での代謝を高める働きがあるαリポ酸です。α‐リポ酸は体内で合成されるものの、20歳をピークに合成量が減り続けます。


サプリ概論110 カルシウムとマグネシウムは下痢の原因にもなる

カルシウムは小腸からの吸収率が30%ほどで、吸収されなかった分は大腸まで届けられます。カルシウムには腸壁を刺激して蠕動運動を起こす作用があります。そのため、サプリメントとしてカルシウムを摂ることによって便通が促進されるものの、多く摂りすぎることによって下痢や軟便を起こすことがあります。 カルシウムは血液凝固、筋肉収縮、神経系の調整のほか細胞内外のカルシウム濃度の調整によって細胞の機能の調整、ナト


学習支援12 学習障害の特性①識字障害9

視覚情報処理が正常な状態ではないことから充分に学ぶことができない子どもにタブレットを活用する方法については前回触れましたが、そのことを周囲の子どもたちにも伝えておくことが必要です。見え方が違っているのが一人だけでという場合だけではなくて、見え方が違っている子どもが複数いても、それぞれ見え方は異なっているので、説明がないと理解されず、そのことが識字障害のある子どもに大きなプレッシャーを与えることにも