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抗酸化34 抗酸化酵素の種類
活性酸素が身体の中で発生することを防ぐことができないなら、発生した余分な活性酸素を消去する方法を考えることが重要になります。 活性酸素を消去する酵素は、身体に備わっています。それは、SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)、グルタチオンペルオキシターゼ、カタラーゼの3種類の酵素です。 SODは体内で活性酸素が発生すると、すぐに欠けているマイナス電子を与えて過酸化水素に変える働きをします
抗酸化33 肝臓のメカニズム
肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれています。肝臓そのものには知覚神経がなく、炎症などが生じても、それほど進行していない段階では自覚症状が現れにくい特徴があります。知覚神経は肝臓を包んでいる膜にあり、肝臓が炎症で腫れてきたときには圧迫感などを感じるようになります。肝臓の圧迫を感じているなら、相当に腫れていると考えることができます。 肝臓は重要な臓器であり、肝細胞には大きな余裕がありま。肝臓の一部が悪
抗酸化32 肝臓の抗酸化力
肝臓は体重の50分の1ほどもある大きな臓器で、その働きとしては解毒が知られていますが、このほかにもアミノ酸からのたんぱく質の合成、ホルモンや免疫物質の材料の合成、ブドウ糖や中性脂肪の貯蔵、古くなった赤血球などの分解、ビタミンの活性化、体熱の発生など11種類もの多彩な働きをしています。 体内に入った有害物質は肝臓まで運ばれ、肝臓の細胞の酵素によって解毒・分解されていきますが、そのときには肝臓の
抗酸化31 膝の痛みを活性酸素が引き起こす
膝痛の原因の大半は老化によるものですが、そのほとんどは変形性膝関節症によって痛みが引き起こされています。大腿骨(太ももの骨)と脛骨(すねの骨)が触れ合っている膝関節は、表面が軟骨になっていて、非常に滑りがよく、クッション役をしています。大腿骨の軟骨は約7mm、脛骨の軟骨は約5mmとなっていて、軟骨の滑りは氷の5~8倍もなめらかだと言われています。つまり、膝の関節は氷の上に氷を滑らせるよりもなめらか
抗酸化30 高血糖で活性酸素が多量に発生
糖尿病は、血液中のブドウ糖が高濃度になる病気です。高濃度になっても初期段階では特に自覚症状はなく、もちろん痛みを感じることもなく、息切れが起こるといった気づきやすいことは何もありません。 しかし、血糖値(血液中のブドウ糖の値)が高い状態が長期間続くと、血管細胞の新陳代謝が低下して、徐々に血管が硬くなり、弾力性も弱くなっていきます。これは古くなったゴム管がボロボロになっていくのと似た状態で、も
抗酸化29 動脈硬化と活性酸素
血液中のLDL(低比重リポ蛋白)の増加と同時に動脈硬化を進める原因となっているのが活性酸素です。コレステロールは健康維持に欠かせないものであり、それを運ぶLDLも必要なものであるので、血液中にLDLが多くなっても白血球の一種であるマクロファージが取り入れて処理するようなことはありません。 ところが、LDLが活性酸素によって酸化すると変化した酸化(変性)LDLとなり、これをマクロファージは異物
抗酸化28 動脈硬化とコレステロールの関係
がんに次いで死亡数が多いのは心疾患(心臓病)と脳血管疾患で、この二つを合わせるとがんに迫る勢いとなっています。心疾患と脳血管疾患は動脈硬化によって引き起こされるものであるので、日本人の死因の第2位は動脈硬化といえます。 動脈硬化は加齢によって徐々に起こっていきます。その加齢以上に早く進むのが病的な動脈硬化となっています。動脈硬化は、動脈の血管壁が硬くなり、弾力性が失われていくとともに、血管の
抗酸化27 活性酸素によるがん化
正常な細胞を傷つける原因として最も多いのは、発がん物質とされています。細胞が正常な状態であれば、細胞膜が丈夫な状態であり、発がん物質は細胞内には入りにくくなっています。 ところが、活性酸素によって細胞膜が傷つけられると、発がん物質は細胞内に入り込みやすくなり、細胞の核の中にある遺伝子を傷つけるようになります。 がんは発がん物質だけで発生するのではなく、促進物質が作用することで増殖してい
抗酸化26 活性酸素で傷ついた細胞
活性酸素とがんとの深い関係性が指摘されています。 日本人の死因の第1位であるがんは死亡率の30%以上を占め、年々増え続ける一方となっています。がん細胞は、もともとは身体の正常な細胞であったものですが、正常な細胞の遺伝子が傷つけられることによって通常の分裂とは異なる異常な分裂を起こすことから細胞のがん化が始まります。 正常な細胞は、遺伝子に組み込まれた情報によって過剰に増殖しないようにブ
抗酸化25 糖尿病の糖化で活性酸素が発生
血液中には、活動のためのエネルギー源になるブドウ糖が流れています。ブドウ糖は、食事で摂った糖質が分解されたもので、活動をしたときに細胞に取り込まれて、効率よくエネルギーとして使われています。 血液中のブドウ糖は血糖と呼ばれます。糖尿病やダイエットで耳にすることがある血糖値というのは、血液中のブドウ糖の割合を示しています。血糖値が高ければブドウ糖の量が多く、低ければブドウ糖の量が少ないことにな