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歩くだけで善玉菌が増える
これはテレビ局へのネタ提供の話なのですが、ウォーキングをすると腸の動きがよくなり、便通が良くなるということだが、その効果的な歩き方を教えてほしい、という依頼がありました。しかし、あっさりと断ってしまいました。というのは、効果的な歩き方、つまり骨盤を左右に大きく動かすように歩くとか、できるだけ腸を捻るように歩くということではなく、歩く機会を増やすことだけで腸内細菌の善玉菌が増えることを知っているから
“別腹”ってホントにあるの?
メディアの方に繰り返し質問を受けてきたことに“別腹”があります。 お腹一杯に食べたはずなのに、お菓子が食べたくなることがあります。もう食べられないという状態まで食べた後でも、目の前にお菓子を出されると食べられるようになることがあります。これ一般に“別腹”と呼ばれる状態です。 これは実際には胃は食べられる状態なのに、脳が満腹を感じているだけだ、と説明されることがあります。それを確かめるために、も
L–カルニチンの吸収率を高める方法
L–カルニチンは、細胞の中でエネルギーを作り出す小器官のミトコンドリアに脂肪酸を取り込んで燃焼を促進させるダイエットサプリメントとして、あまりにも有名なこともあり、その効果的な活用法についても、よくメディアからの問い合わせがあります。 L–カルニチンは水溶性のため、いつ摂っても吸収されますが、一緒に食べた物によって吸収率が異なります。L–カルニチンは肉に含まれる成分であるために、たんぱく質との相
飲酒時の喫煙の危険性
普段はタバコを吸わないようにしていても、お酒を飲んでいるときには、ついついタバコを吸ってしまうという人も少なくありません。飲酒と喫煙が重なると、両方のリスクがプラスされるのは簡単に想像がつくところですが、さらに困ったことが体の中では起こっています。 タバコの煙は呼吸とともに肺に入るだけでなく、胃にも入っていきます。タバコに含まれる有害物質は胃の中では通常では胃壁に付着します。胃壁に付着した有害物
喫煙と糖尿病の深い関係
ネタ提供の続きです。 タバコを吸うと血糖値が上昇することが知られています。血糖は血液中のブドウ糖のことで、血糖値は血液中のブドウ糖の量を示す値です。食事をすると、食品の糖質の中に含まれているブドウ糖が吸収され、血糖値が上昇します。血糖値が上昇すると、膵臓からインスリンというホルモンが分泌されます。インスリンには、ブドウ糖を筋肉細胞に取り込んでエネルギーとして使う働きと、肝臓の中で中性脂肪に合成す
タバコをやめると太る理由
メディアへのネタ提供について触れていたところ、当機構と付き合いのある放送局から、タバコとダイエットに関する情報提供の話がありました。3回に渡って紹介していきます。 タバコをやめられない人が、「タバコを辞めると太るから」「タバコを吸うと胃がスッキリとするから」といって、喫煙の理由としていることを耳にしたことがある人は多いかと思います。それは本当のことなのかというと、タバコを吸っていたときに比べて、
飲酒の翌日に下痢になる原因
スポーツ紙のネタ提供の続きです。こんなような話をしました。 お酒を飲んだ次の日は、下痢をしたり、便が軟らかくなることがあります。これは飲酒によってアルコールが腸壁に作用して、小腸から大腸の水分の吸収が低下するからです。そのために腸内の水分量が多くなります。 一般に便に含まれる水分の量は約0.1~0.2ℓです。大腸の1日の水分吸収力は5~6ℓなので、あまりに多くの水分を飲みすぎると便の中に含まれ
飲酒すると内臓脂肪が増える
飲酒をすると太る理由について、あるスポーツ紙からネタの提供を求められました。それに対して、以下のような返答をしました。 脂肪が多く含まれた食品を多く食べれば、それだけ内臓脂肪として蓄積されるが増えるというのが原則的なことです。しかし、脂肪の摂取量に比べて、内臓脂肪が蓄積されやすい人がいます。その理由の一つは遺伝子の違いです。肝臓では、エネルギーとして使われなかったエネルギー源(糖質、脂質、たんぱ
酵素飲料に酵素はあるのか?
このサイトを見た方から、当方に質問が寄せられていますが、その中から皆さんにも知って役立つようなものについては、ご本人への返答とは別に掲載していこうと思います。これまで何度かあった質問ですが、「酵素の飲料には本当に酵素が含まれているのか」ということには関心が高いようです。 酵素は、野菜や果物などを乳酸菌や酵母菌などで発酵させて作られるもので、発酵液のままの製品のほか、それを材料にして錠剤や顆粒など
乳酸菌100億個は多いのか
「なんと100億個」と乳酸菌の多さを強調するかのようなテレビコマーシャルを見て、どれくらいの効果があるのだろうと計算してみました。人間の腸の中には腸内1000兆個もの腸内細菌が棲みついていると言われています。以前には100兆個と言われた時代があり、300兆個、500兆個と増えてきました。これは腸内細菌が増えたわけではなく、研究が進んで、実際のところがわかってきたということです。 1000兆個が棲