164 早食いをして太りやすいタイプとは

早食いをすると太りやすいのは、脳が満腹を感じるまでに10~15分ほどかかり、その前におなかが満足するまで食べてしまうからだと言われています。糖質(ご飯、麺類、パンなど)に含まれているブドウ糖を多く、しかも早く摂ることになり、血糖値が急上昇することでインスリンが多く分泌されます。インスリンには肝臓で脂肪を作らせる働きがあって、それが盛んになり、脂肪が多く作られると燃焼しきれないので脂肪細胞の中に蓄積されていくようになります。
早食いで太りやすい人は、胃で消化液が出やすく、腸でブドウ糖を取り込みやすい人で、ご飯を多く食べることで太りやすい、いわゆるリンゴ型肥満の遺伝子タイプです。肥満に関わる遺伝子は40種類以上あり、さらに発見されていますが、そのうち日本人に多いのは糖質によって腹部に脂肪がつくリンゴ型、脂肪によって下半身に脂肪がつく洋ナシ型に大きく分けられます。ダイエット遺伝子としては、本来は太りにくいのに、筋肉が少ないために太ってしまうと、なかなかやせにくいバナナ型もあります。
洋ナシ型肥満のタイプは、ご飯よりも脂肪を摂ることで太りやすい、いわゆる早食いをしても太りにくいとされます。早食いで太る一番の原因は、糖質を多く、早く摂ることによって血糖値が上昇しやすいことなので、ご飯の量を減らす、消化と吸収に時間がかかるようにしてくれる食物繊維を多く摂る、といったことをしたほうがよいわけです。そもそも早食いをしないように噛むのに時間がかかる硬い食材にする、硬めに調理をする、食べている途中で飲み物を何度も飲むといったように、食べる時間を延ばすようにするのが正しい選択です。
ご飯を食べると脂肪に変わりやすい人は、早食いをすると吸収しやすくなる特徴があります。ブドウ糖が多く吸収されると血糖値が急上昇して、インスリンが多く分泌され、肝臓で脂肪が多く合成されるようになります。このタイプの人は食事にかける時間を少しでも長くすることから始めるべきです。
脂肪が多い食事をすることで脂肪が蓄積されやすい人は、食べた脂肪の量が問題になるので、おかずの内容を考え直すことです。脂肪を早く胃の中に入れても、吸収が早くなることはありません。このタイプの人は早食いをして、満腹を感じないために多くの量を食べかねないので、おかずは決めた量しか出さないようにします。